タキシードとリコーダー season3『スタンピード』

前回、娘のピアノ発表会でリコーダーでオーボエ協奏曲を吹いたのが2年前。
そう、あれからもう2年になるのだ。

なのに、このブログのその時のトピックって2つ前じゃん！
あれま～。

ま、何しろまたまたタキシード着てステージに立ったので、その時の模様をここに記そうと思う。

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

前回の発表会の時のトピックの最後で予告した通り、今回の演目はベートーヴェン。
ヴァイオリン・ソナタ5番『春』を演った。
曲名聴いてピンと来なくても聴けばほとんどの人が「あぁ、これね」って曲だ。

もちろん第1楽章のみだが、それだけでもかなり長いのでカットしまくって4分ちょっとのショートバージョンにアレンジした。


2019年の11月のことだ。
2教室合同の発表会。ピアノのソロだけでなく連弾や合奏などもあり、かなりの長丁場。
俺と娘の出番は第4部の頭。
娘は第3部にもソロで出た。 こちらもベートーヴェン。
ピアノ・ソナタ8番『悲愴』第2楽章。
まぁミスりはしたがそれなりに・・・

第3部が終わる前に楽屋へ。タキシードに着替えリコーダーを手に舞台袖へ行き、すでに控えていた娘の隣の椅子に座る。
一年以上に渡り、ほぼ毎日朝練してきた曲の本番がもうすぐ始まる・・・

と、そこへ、小1から小3までのちびっ子（ほとんど女の子）たちがわらわらとなだれ込んで来た。
実はその日、その子たちの合奏で楽譜の取り違えがあり、演奏がグダグダになるという事故があった。
時間に少し余裕ができたため、俺らの前にその子たちのやり直しステージが入ることになったのだ。

なだれ込んで来た子たち全員の視線が俺のリコーダーとそれを持ってる変なおっさんにロックオンされた。
好奇心のボルテージはMAXだ。

わーわーわー！
何それ？ リコーダー？ わーわーわー！
木でできてるのー？　いいなー！ わーわーわー！
見せて見せて！　きゃーきゃーきゃー！
ねぇねぇ、結婚してるの？
それはどうかな？
はっは～ん、言えない秘密があるのね

そして少女たちはどんどんエキサイトして行く。

リコーダーイイなー！ずるいずるい！
ずるくねーだろ！ 君たちも持ってるだろ？
持ってないもーーーん！！！
あのね、2年生の12月くらいになると貰えるの。と横から3年生の子が説明。
貰えるのかー。いや貰ってるんじゃないと思うぞ、それ。
リコーダー見せて！リコーダー見せて！わーわーわー！
見せてと言いながら、掴んで自分の口の方に持っていこうとする。
おいおい、やめれ！
数人で奪うように、俺が持つリコーダーを自分の口の方へ持って行こうとし、時々上手く行った子が「ピィー！」と音を出す。そしてキャハハハハハ！
おい、コラ！ 音出すな！静かにっ！
次は自分もと、別の子もなんとかして「ピィー！」キャハハハハハ！

そんな中、俺らの次に出番を控えているサックス吹きのお父さんがウォームアップのためにサックスの音をちょっと出した。
ちびっ子たちの関心がその一瞬サックスに向けられた。
今だ！ 「おい、サックスの方がおもしれーぞ。みんなあっち行け！ほらほら！」

地響きと土煙を上げてサックスパパの元へ殺到するちびっ子たち。
わーわーわーわー！ きゃーきゃーきゃーきゃー！
しかしサックスパパは只者ではなかった。
「マジでやめろ！いいか！マジでやめろ！」
そりゃそうだ。壊されたら一大事だもんね。

サックスパパのツレない態度に意気消沈する・・・でもなく、速攻で再びちびっ子たちは再び俺の元へ。
貸して貸してー！ ピィー！　キャハハハ！
リコーダーを自分の方に向けるだけじゃなく、ついには奪おうとする小悪魔たち。
こちらも「おい！マジでやめろ」と言いつつ、抵抗するとリコーダーがヤバい状態だったので思わず手を離した。

と、それまで隣で大笑いしながら見物していた娘がおもむろに立ち上がり、「それはだめだよ！」と、リコーダーを奪ったちびっ子に手を差し出した。
奪ったちびっ子、大人しく素直にリコーダーを娘に手渡し、そして無事俺の元へ。
おぉ～我が娘～、なんて頼もしいんだ！

ステージ上で準備をしていた先生方や運営スタッフが戻ってきて小悪魔たちの騒乱を即座に鎮圧。
ようやく世界に平和がもたらされた。
そして彼女らのやり直しステージへ。　頑張ってな～！

後で聞いたところ、この一連の舞台袖の騒乱は客席に丸聞こえだったそうだ。
もちろん俺の声も。
娘曰く、「あれは台風のようだった。過ぎたら凄い静か」


で、肝心の俺らのステージはどうだったってか。
俺のブログは本題より余計な話の方が長いスタイルなのだ。もう少しの辛抱だ。ハハハ

ちびっ子たちのステージが今度は無事に終わり、そしてアナウンスとともにステージへ。
OK！ラッケンロー！

う～ん・・・2年前より俺の頭皮が良く見えて来てるな。。。もはや時間の問題だな。。。

まー、ちょいちょいミスりはしたけど気持ち良く演奏できたので良かった。
実は、ここはキッチリ決めたい と思ってたところで緊張から音が滑ってしまい、身体が硬直してしまったのだが、映像見ると自分のことだけに良く判って笑える。

今回もまた終わりのお辞儀の前に拍手が起きた。 これはすごく嬉しい。

ステージ後、前回よりも多くの知らない人から声掛けられたり、笑顔で拍手を送られたりした。
そこまで言ってくれますか？って言葉を掛けてくれる人も居て、頑張って練習して来た甲斐があるってもんだ。

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娘との演奏もこれが最後だな・・・と思っていたら、娘が友人のピアノ発表会に、友人との連弾で出ることになり、その流れから、その発表会で俺と娘のピアノ＆リコーダーも披露することになった。なんとまぁ！びっくりだ。

本番は2020年3月下旬。　まーたタキシードレンタルせねば！
次のステージでは、今回の曲ではなく、2年前に演ったモーツァルトのオーボエ協奏曲第1楽章を演ることにした。
前回はあちこちカットしてショートバージョンだったが、今回はショートイントロ＆カデンツァのみカットで5分半くらいかな。
2年前よりも格段に良い演奏 を目指して、毎朝練習に励む毎日なのであ～る。