その翌日、野暮用があってハーレーで都内某所に行く途中、原宿と代々木の間くらいにあるコンビニに立ち寄った。
店の前に横付けして装備を解いていると、10メートル程向こうのバス停でバス待ちをしているシックな装いの女性がこちらに熱い視線を投げかけている。
ムム?・・・
こちらに近づいて来た。
すぐ傍に立ち、腰をかがめてタンクのエンブレムを見つめる。
見つめたまま、
「これ、ハーレー?」
「うん。そう。ハーレー」
そして真っ直ぐに立ち、今度は全体に視線を這わせながら、
「カッコイイ。。。美しいわ。 もはや芸術品ね」
「ハハハ。そう? ありがとう」
こういうこと、ちょいちょいあるけど、女性は珍しい。
「もはや芸術品ね」などと小説の台詞のようなことを言われたのは初めてだ。
男の場合は大抵排気量を聞いてくる。
俺は「芸術品」と言われるほどの激しいカスタムはしてないんだが、一般の人には俺くらいのレベルの方が受け入れ易いのかも。
で、その後その女性とどうなったかって?
別にどうも。 彼女の興味の対象は俺じゃなくて俺のハーレーだったし。
と言うより、彼女にとって俺は、か~な~り年下過ぎたかな? って感じ。
さてと、ハンドルバー交換の話。
俺のハーレー、元々付いてたノーマルのハンドルバーは、こんなやつ。
一般の人が「ハーレー」とか「チョッパー」で想像するような、高さのあるハンドルじゃない。
けど、そこそこグイっと上に上がって手前に絞られている。
これ、試乗した時のライディングポジションはかなりイイ感じだった。
でも、この形は俺の好みではなかったんだな。
なもんで、ハーレー買うのと一緒に、ハンドルバーを交換した訳さ。
車検の絡みもあって、後からだと面倒ってのもあってね。
それが、この前まで付けてたこのハンドルバー。
ノーマルより優美な感じでしょ。
持ち上がりが小さく、絞りも緩い。
美しい曲線ってうっとりしちゃう。
このハンドルバーも十分気に入ってるんだけども、実は、最初に考えてたのはドラッグバーだったのさ。
ドラッグバーってのは、まったく持ち上がりの無いハンドルバー。
端から端まで一文字のものもあれば、手前に緩い角度で曲がっているものもある。
昔、400ccの国産アメリカンに乗っていた頃、短めの、ほぼ一文字ドラッグバーを付けていた。
見た目はかなりカッコいい。
でもその代わり、短い分、梃子の原理が十分に効かず、ステアリングが重い。
走ってても重いし、取り回しの時なんか嫌になるほど重い。
で、ハーレー買う時にショップの人に相談した訳。
ドラッグバー付けたいんだけどどうだろう?って。
そしたら、慣れてないうちからドラッグバーはかなりキツいですよと言われた。
ただでさえ重いハーレーで短いドラッグバー付けると本当にキツいですよと。
それなりの覚悟が無いと大変なことになりますよと。
なもんでドラッグバーはやめにした訳。
で、それからかれこれ6年ほど経とうとしてる訳なんだけども・・・
Google+でフォローしてる、とあるバイカーの、カッコイイドラッグバーの付いてるバイクの写真を見ちゃったのね。
お~、やっぱドラッグバー、カッケー!
で、ドラッグバー付けたい病を発症しちゃった訳よ。
短いバーだと、やっぱりどうしても重くなるんで、そこそこワイドなドラッグバーならOKじゃないかな?と。
で、恐怖のAmazonやその他諸々のネットショップをチェックしまくって、そこそこ幅広のドラッグバーを見つけて発注。
今までより5センチくらい幅が狭まる程度。
で、正月三が日をダラダラ過ごした後、4日に交換に着手。
この日はすっげえ寒かった。
作業中に、制御不能の鼻水が30センチから50センチも鼻からタラ~~~リ・・・
グリップやらミラーやらウィンカーなんかを外してから、ハンドルバーを外した様↑。
これだけなら星型レンチ2種類と六角レンチ1種類だけでできる。
で、ドラッグバーを付けるんだが、
今までのハンドルバーのような高さも無いし、手前への絞りも浅いので、その分、按配してやらないと、ライディングポジションが前傾になっちゃう。
按配は、ハンドルを固定するための脚、ハンドルポストでやる。
ハンドルポストは主に高さを按配するので、ライザー と呼ばれている。
今まで付けていたのが、4インチの高さで、さらに手前にクイっと曲がっている、プルバックライザーだった。
ちょっと判りにくいけど、このニョキっと2本出てるやつがライザー |
もっと高さを稼ぐために探しに探しまくってついに見つけた8インチプルバックライザーを付けようとした。
俺は、ハンドルバーの高さまでが8インチだと思って買ったんだが、その付け根までが8インチだった。
ハンドルバーまでは9インチある。
高さがありすぎて、あまりにかっこ悪くてびっくらこいて、写真撮るのも忘れて、速攻で元のライザーに戻した。
4インチプルバックライザーで様子を見よう。 8インチはヤフオクで始末か。
ってことで新しくしたハンドルバーが、これだ。
オ~!イェ~イ!
以前よりグリップの位置がだいぶ低い上、前に行ってる。
跨って握ってみると・・・ これくらいなら許容範囲かな?ってとこ。
実際に走ってみないとなんとも言えないけどね。
やっぱ、かっこ良さを伝えるならバックショットかな?
以前の優美さから、今度は精悍さって感じになってる感じ?
前からも行っておこうか。
あ、、、この角度、結構カッコイイな・・・
じゃ、全体。
ライディングポジションの確認のために、つら~~~っと、みなとみらいまで流してみたんだけども・・・
やっぱり結構前傾姿勢になっちゃう。
アリかナシかで言えばアリなんだけど、走りが妙にアグレッシヴになっちゃうね。
おっさん的には、やっぱり、グリップ位置ちょい上で、もっと手前にして、余裕のライディングの方が良いな。
ってことで、近いうちに6インチのプルバックライザーに付け替えよう。
みなとみらいでは、テキトーに流しながら、信号で停まった時にカメラをテキトーに向けてあれこれテキトー撮りしてみた。
唯一まともに撮れたのが、これ。
ジャックね。
キングとクイーンも撮ったんだけど、全然ダメダメ写真だった。
さあ、帰ろう。
家の近所まで帰って来たところで、夕焼けが結構いい按配な感じだったので、帰宅ルートを外れて、裏山のサンセットビューポイントへ行ってみた。
おぉ、なかなか良い感じ。
これよりもっと北側(右側)には富士山が見えるはずなんだが、雲が・・・
もうちょっと雲が切れてくれたら良く見えるんだけどもねぇ。
でも、この見えそうで見えないところが、いとおかしな感じってことで。
ハーレーに跨りながら夕日をとっぷり眺めていたら、散歩ついでに夕日を拝み来たと思しき、成人歴50年くらいと思われる男性が俺のハーレーをじぃ~~~っと見つめてから夕日を眺め出した。
無言のまま、しばらく一緒に夕日を眺めた。
悪くない時間だった。
こんにちは。
返信削除ドラッグバー検索してて、たどり着きました。4インチはタンクにあたりませんか?
写真きれいですね~。
ロンサムさん、コメントありがとうございます。
削除写真、お褒めいただき恐悦至極です。 全然未熟者でして。
さて、ドラッグバー+4インチライザーは、当たりまくってました。
6インチのプルバックライザーにして、ウィンカーがギリギリ当たる程度になりました。
ウィンカーをフロントフォークの方に移設したので当たらなくなりました。
ロンサムさんのブログ、拝見しました。 FXSTカッコイイですね。 写真も素晴らしい!
ちょいちょい寄らせていただきます。