ハーレー:初の自力タイヤ交換&恐怖の人食いワンコ
ホイール外すついでにスポークもがっつり磨いて綺麗にしたいし。
まぁ~予想通りいや以上に大変だったぜ。
という10月の頭のお話。
今回はハーレーのタイヤ交換の話なので読んでて飽きて来たらすっ飛ばして最後のパラグラフだけ読んでくれれば大丈夫だ。 大丈夫? 何が?
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伝説のライダー 、ジョイ・ダンロップさんのドキュメンタリーを観た。
実に興味深いドキュメンタリー映画だった。
その中で事故シーンもいくつか出てくる。
クラッシュやスリップはアクシデントなのでまぁそんなこともあるよね なのだが、タイヤの選択ミスとかエンジン焼付きからの事故なんてのはねぇ。。。。
それでふと、俺のハーレーのタイヤ大丈夫だっけか? と思った次第。
保管状態がナイスなのでタイヤにヒビとか割れは一切出てないし山も車検通る程度は残っている。 昨年の東北ツーリング前も目視チェックのみで安心してた。
しかし改めて確認したところ、四の五の言わずにすぐ替えれ!って時期に来ていたのだ。
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今回初めて自分でやってみようと思い立ち、YouTubeやら何やらでお勉強。
よし、行ける。多分ねー。
MISHELIN, DUNLOPはまぁまぁリーズナブルか。
そういえば DUNLOP は今や住友ゴムなんだってねぇ。 国産じゃん!
ドイツのMETZLERも一流どころの老舗だけに強気なお値段。
でもイタリアの PIRELLI に買収されたと聞いてたが、なんと今はその PIRELLI を中国企業が持ってるって? えー!マジっすかー!
IRC(井上ゴム)という国産老舗メーカーもコスパが魅力的。
その他の得体の知れないメーカーは完全スルーしながら検討の結果、サイドウォールに HARLEY-DAVIDSON ロゴも入っている MISHELIN のタイヤに決定。
チューブはDUNLOP。安い◯国製も沢山出てるが、ここをケチると致命的。
そう、俺のハーレーはスポークホイールなのでチューブレスは履けないのだ。
事前準備として他に揃えたのは、
- タイヤレバー:標準的なやつ3本+ゴツくて長めのやつ1本
- ビードクリーム:タイヤを組む際に塗ったくる潤滑オイル
- ウレアグリース:万能長持ちグリース あるんだが念の為に新しいのを買った
- 2X4材1本:ホームセンターで4等分にカットして貰い、ビス止めして作業台を作った
工具は揃ってるのでバイク屋さんやディーラーでやって貰うより遥かに安く上がる算段。ハーレーのタイヤ交換って車のより工賃高いのよね。
ま、上手くできたらの話だけどもねー・・・
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ホイールからタイヤを外すのが大変そうなんだな。
空気を抜いてから、タイヤとホイールのリムがぴっちりくっついてる「ビード」という部分を剥がさないといけない。
これを俗に「ビードを落とす」というらしい。
「ビードブレイカー」という道具が4千円弱くらいで買えるのだが、無くても落とせるよ という人たちの情報を参考にやってみよう。
いーや、無理だ!無理無理!
手のひらに水膨れが出来るほど頑張ったがどうにもならん。ストンピングも効かないしサイコキネシスもジプシーのまじないも効き目無し。
改めてビードブレイカーを使わずにビードを落としてる人らのYouTubeを見てみた。
明らかに俺のタイヤ、、、硬い! 絶対そんな風にはなりませんてって感じ。
古すぎて硬化しちゃってるんだな。ついでにビードが固着してるってのもあるかも。
速攻でビードブレイカーを発注。その日はスポークのサビ落としに専念した。
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スポークホイールオーナーならみんな苦労しているか諦めきってるかのどちらかだろう。 色々なやり方があるが俺の流儀は「水研ぎ」だ。 色々やってここに辿り着いた。
メッキに傷が付くから研ぎはあかん という人も多いだろう。俺もそうだった。
だが、それ以外の方法でめちゃめちゃ苦労しながらも中途半端にしか落とせないなら水研ぎで綺麗に落とせた方が・・・と割り切って幸せになれた。
俺の感覚だと耐水ペーパー2,000番がちょうど良い感じ。サビが落とせる上、クロームメッキに目立つような傷は付かない。いや付いてるかも知れないが老眼なので判らんからOKだ。
水研ぎの後でコンパウンド掛けしたりメタルポリッシャーで磨けばさらに良い感じ。ハーレーの純正品のクロームメッキは厚いから大丈夫だろう。 知らんけど。
ホイールを外してる状態だとスポーク磨きもやりやすいぜ。
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自分で組み立てるんだがヘニョヘニョで頼りない。 ちょっと手を加えて安定させた。
いざビード落とし。
何度が試すうちにバリっと剥がれた。
これをぐるりとやってから裏返して同様に剥がして行く。
ビードが落ちたらタイヤレバーを使ってタイヤをホイールから外す作業。
要領とかコツを掴むまでが大変ね。テコの原理で持ち上げたいのだがホイールのリム部分を支点にしても作用点が近くて上手く行かない。
ってことは、支点を手前にずらすことができれば良い塩梅になるってことだ。
タイヤレバーをクロスさせて手前に支点を作り、作用点ががっつり動くようにしたら気持ち良く持ち上がった。 カモーン!
これをぐるりとやってタイヤの片側縁をホイールの外側に。
そして中のチューブを引き出してから、逆側をこっち側にメリメリっとブリブリっとバーン! 外れたぜ!ホイールの内側に巻かれているベルト↑も外した状態→
結構サビが出てるし汚れてもいる。
これを磨いて綺麗にするのだ。
見えないとこまでピカピカにすんのかい! って話だが、サビはちゃんと落としておかないとチューブが傷つくこともあるそうなんでね。
ここまで綺麗にする必要はないんだろうけどねぇ。
そう、以前、俺はナントカフォビアだろうと書いたが友人から、いや違うタイケーはピカチュウだと指摘された。ピカピカ中毒。
なるほどーーー。それだな。フォビアじゃなくてアディクションかー。
そしてそのピカピカになったホイールにあった刻印は?
なんと! MADE IN ITALY ですとー!
実はハーレーってフロントフォークは日本製なのね。
ホイールは米国製と思ってたけどイタリア製とは。
ハーレー・ダビッドソン社もトランプ関税には参ってるだろうなぁ、きっと。
ぐるりと丁寧にサビ・汚れ落としして磨いたのがこちら。
さていよいよホイールに新しいタイヤをインストールするのだ!
「ビードクリーム」という潤滑ワックスをホイールのリムとタイヤのホイールとの接点に塗りたくって行ってから合体する。
片側を中に入れるのはさほど苦労せずにできた。
やっぱり新しいタイヤは柔軟性がある。
そしてチューブを入れて行く。
入れにくいところは傷つけないように細心の注意を払いつつタイヤレバーで隙間を作りながら。
タイヤをひっくり返し、逆側のタイヤをリム内に入れて行く。
この時は踏んづけ作戦が良い塩梅に効いた。
後半はタイヤレバーも使いつつだが、最後はストンピングをお見舞いしたらズボっと入った。
なんとか組み上げ完了。
なんちゃってホイールバランサーでなんちゃってバランスチェック。
いや、十分チェックできた感じよ。
空気を入れて行くと「ビードが上がる」という瞬間が訪れるという話だ。
ムシを入れてない状態で電動空気入れで空気を注入。「ビードが上がる」瞬間はいつ訪れるんだろう?
フロントタイヤの適正空気圧をちょっと上回ったあたりでそれは来た。バン!バビーン!
なるほどー。タイヤとリムの接点が隙間なくぴっちりになった。
改めてムシ入れて空気を入れ直してからフロントフォークにタイヤを組んで、フロントはおしまい。ドライブシャフトはブレーキクリーナーで綺麗にしてからついでに水研ぎしてピカピカにした上でウレアグリースを塗ったくり、ホイールの中心の穴もブレーキクリーナー+ウレアグリースしておいた。
リアタイヤは大変そうなのでまた後日。
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リアも行くぜ!カモーン!
リアホイールは外すこと自体が大変だと覚悟はしていたが思っていた以上に大変だった。
ドライブシャフトを抜くためにでっかいナットを外す。
普段使ってる小さめのレンチじゃ歯が立たず、でっかいトルクレンチでなんとか回した。(持ってて良かった~)
ナットを外してもシャフトは簡単には抜けない。
こっち側から金属のバーとデカハンマーで叩いて向こう側へ押し出すのだ。
途中まで押し出して超絶マズいことに気付いた。
このまま行ったらマフラーに当たりますやん!ドライブシャフトを抜く際はマフラーを外すのがお約束とのことだ。 そうだったのかー。
ローダウンしてるためシャフトの位置がノーマルより5cmほど上に来てるんでギリギリ行けそうだったんだが・・・。
マフラー外すの大変なんだよなー。 過去に一度トライして大敗北を喫したことがある。
待てよ。。。リアショック外してジャッキで高さを塩梅すれば位置ずらせるんじゃねえの?
実は↗の写真ですでにショックは外してる。 奥の小さいボルトが上がってるでしょ。
もうちょい高さを塩梅すれば干渉せずに抜ける。 イェーイ!
こんな感じ。
デカハンマー持ってて良かったー。
リアフェンダーに引っかかるので一旦ちょっと怖い高さまでジャッキアップしてからタイヤを斜めにして抜いた。
ふぅ~。
いろいろ格闘しててウインカーが下向いてしまった。↗
抜いたドライブシャフトは前輪の時と同様、綺麗にして磨いてグリスアップ。 もちろんホイール側の穴も。
アメリカ人はぶきっちょだからスポークホイール作れないんだな。きっと。
前ホイールはイタリア、後ろは日本、そしてタイヤはおフランス。
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うっ・・・これは・・・
かなりの時間を費やして試行錯誤の末、もうどう足掻いてもマフラー外さないとドライブシャフトを通せないと悟った。
金具に惑わされ今までまったく意味のない噴射をしてたのだ!
逆向きに、ちゃんと接合部に入るようにシリコンスプレーをぐるりと注入。
グイグイ引っ張ったら、、、
あ!ちょっとズレた! そのままグイグイグイ~っと・・・スポン! 抜けたー!
エイドリアーン!
そしてマフラーを取り付けて、汚れが付いたところをすべて綺麗にしてめでたしめでたし。
なにしろ無事にやり遂げてやれやれだ。
仮にディーラーで交換した場合、料金的には倍以上だったんじゃないかな。多分ね。
まぁ手間暇掛かって大変だったけど楽しかったな~。
「う゛ぅ~~~!」っと唸り返してやった。
タイヤ修理やられたんですね。
返信削除工賃料金が浮いたと思います。
無知で申し訳ありませんが、車でもバイクでも海外メーカーの工賃は、ベラボーに高いイメージがあります。
それを自分で修理できるなんて、本当に凄いです。
ひとつ質問あります。
ネットなどで、ボルトの締め付けトルクの記載あるのでしょうか。
機械設計エンジニアとしてそこが心配しています。
たかおちゃーん、コメント毎度ありがたやまにございます。
削除心配 とは何を心配されてるんでしょう?
とりあえず質問の答えとしては、締め付けトルクの適正値なんざネットでちょっと調べればすぐ判りますよ。ありがてえこってす。
まぁでも、ハーレー購入した当時はそうは行かなくて、メカニック用の整備マニュアルを1万円以上出して買いましたけどね。
CDに膨大なPDFが収納されたものです。
トルクレンチは本文に載せたデカいやつと、あの2/3くらいのサイズのと2本持ってます。
車はタイヤ交換はしないけどホイール交換は自分でしてたし。