ヘッドウェイのカッタウェイをチェリサンに(大いなる野望篇)
ジャンク品のギターを入手してあちこちリペアし、さらに塗装を全部剥いでリペイントしてチェリーサンバースト仕様にしてやるのだ。
ハーッハッハッハ
ハーーーッハッハッハッハ
イェーイ!カモーン!
♪:。・゜♪:。・゜♪:。・゜♪:。・゜♪:。・゜♪:。・゜♪:。・゜
一般的には知名度低いかもしれないが、Headway という質実剛健なギターブランドがある。
今でも潰れずに続いてるのは素晴らしいことだ。
中学からのアコギユニットの相方のギターが ナイスなHeadway だったのでその音や響きには馴染みが深い。
ここからちょいと俺のギターの話になるのだが、、、
俺が中2の頃に買ったアコギ、S.Yairi もブランドは残ってはいるが、会社は1982年に倒産・廃業し、別の企業がブランド名だけを引き継ぎ、工場も別(C国)とのことだ。
俺のその S.Yairi はトラスロッドが入ってない。
トラスロッドというのはネックが反った時に締めたり緩めたりして反りを矯正するためのカラクリ。
俺の S.Yairi のネックにははめっちゃ頑丈な金属が入ってるらしいのだがトラスロッドのように調整することはできない。 そして当時、「永久保証ネック」と謳って販売されていた。
しかしもう会社は別なので保証は消滅。
これがどんだけ凄いことかってあーた。
でもねでもね、そのギター、もうかなりのお歳になるのに本当にネック反らないんだよー。
しかし流石にあちこちガタが来ている。
もうかーなーり前からヤバかったのが、上から下まですり減りまくりのフレット。
打ち直しだなーと思ってはいたけどなかなか着手できず。 うん、自分でやるつもりだからね。 というかこのすり減り自体が愛おしかったり・・・。
メインのアコギはまぁ良い歳になってから買った Martin で、S.Yairiはもっぱらボトルネックバーで弾いてたんでフレット減っててもまぁいっかってのもあった。
弾き比べると Martin の響き・サスティーン・倍音 には S.Yairiは太刀打ちできないが、それでもやっぱ「良い」音で鳴ってくれてるし、沢山の思い出やら思い入れやらが染み込んだ大切なギターなのでフレット打ち直しで失敗などは絶対許されない。
じゃあ業者に出せよ。
いや、自分でやりたい。
アホなんか?
はい、そうです。私はアホです。
な訳で、中古のギター(ESPのレスポール)を買ってフレット打ち直しを練習して手応えを得た。よし。
そのギターは息子の部屋にある。(弾いてんのかな?)
あとは塗装ね。
| キズとかクラックは撮りにくい ボディーの下の方はもっと凄いことに |
クラッキングは割と早い時期に出た。
あれは・・・高校は卒業してたな。
前述のアコギユニット(その時はメンバーは3人)でのコンサートを控え、夜な夜な大きな公園の駐車場に停めたメンバーのバンの中で練習をしていた。時々職質受けつつ。
ある日、翌日も練習予定だし、その時間までギター触る時間も無いしってことでバンの中にギターを置いたままにしたことがあった。
翌日の夜、メンバー集合、さて練習だ とギターケースを開けたところギターのトップ(表面板)に無数のクラック。
「わー!クラッキングしちゃったよー!」
その時のメンバー二人の表情は今でも忘れないわ。
俺よりもぶっ魂消て動揺してくれてる表情だった。 俺が普段どんだけそのギターを大切にしてるか知ってるだけにね。 だったら車に置きっぱにすんなよ!なんだけどねぇ。
俺はすかさず「いやクラッキングなんて古いギターみたいでカッコいいじゃん」とか言ってその場を収めた。 は?収めた? ハハハ。
| 悲しいレベルで白濁 |
実際クラッキングは味でもあるんだが、今となってはかーなーり酷いレベルに。サイドやバックの白濁もキツい。
そしたら自分でリペイントしちゃうか?
そーとー大変なのは分かってる。
やれる自信はあるのだが100%じゃない。 う~む・・・
ウクレレの塗装はやったがギターは全然勝手が違う。
そうだ。ヤフオクでジャンク品のギターを安く競り落として塗装の練習台にすりゃイイじゃん!
なんてナイスなアイデアだ!!!
しかし、例えばトーマスとかトムソン(実際ヤフオクに出てるので驚く)みたいなゴミギターじゃまったくやる気が出ない。完成品のゴミを作るだけだしねぇ。
ヤマハの量産モデルやモーリスもイマイチネー。
出来上がりがハッピーになれるレベルとなるとそこそこのモノじゃないと。
「ジャンク品だったらギブソンとかでも安く競り落とせるんじゃねぇの?」
などと考え、まず見つけたのが Gibson の Dove のジャンク。憧れの Dove だ。 ピックガードに白い小鳩ちゃん(dove)が描かれてるギターで、ギターのボディーが左右非対称(製造時からね)なのが堪らん。
もうボロッボロでリペアのしがいもたっぷりあるしリペイントもテンション上がりそうだ。
見つけた時は締め切り5日前でその時点の入札最高額は1万円台だった。
流石にここまでボロいと手を出す人はそう居ないんじゃないか? と思いきやウォッチには100人以上!
う~む・・・どこまで競り上がるのか?
もしかして 5万とか6万で手に入ったりする? 甘すぎ?
俺は8万円台で勝負に出て一瞬だけ最高額入札者になったものの、最後は凄まじいばかりの入札バトルとなり、最終落札額は20万円ほどだった。
流石、腐ってもGibsonだな。俺の考えがどんだけ甘々だったか思い知ったぜ。
Doveは魅力的だけどジャンク品でリペア&リペイント練習用に20万は出せない。
でもきっちり直せば40万以上で売れるだろう。そうやって稼いでる「プロ」もきっと居るんだろうな。 俺の場合そんなに手を掛けたら情が湧いて売れなくなっちゃう。
その後も Gibsonの J-45 を中心にハミングバードなんかのジャンク品をいくつか追ってみたがどれもこれも18万円は軽く行っちゃったね。
流石にここまでボロいとキツいっす。どーにもならんっす ってレベルでかろうじて10万切ったくらいだった。
さて、Headwayの話はどうした? って話だ。
もうGibsonは諦めたー! 次に狙うのはどこが良いかな?
やっぱり仕上げた時の喜びに浸れるモノじゃないと・・・で浮かんだのがHeadwayだったのさ。
そして見つけたのがこれ。
この、ボディーみ右側がグリンとなってるのをカッタウェイと言う。
cut away だな。「切ってうっちゃる」 なるほどー。
どーでもいい話だが米国英語の発音だと「カラウェイ」だ。でもイギリス発音だと「カッタウェイ」だな。
日本語カタカナ英語が「カットアウェイ」じゃなくて良かったな。
実はカッタウェイ、以前からちょっと「欲しいかも・・・」と思っていたのね。なのでこの出会いは運命だな。
このギターは「エレアコ」ってやつで、内部にピックアップを搭載していてエレキのようにプラグインしてアンプやラインアウトで音が出せる。
そこが主題なんだろうな。 「ドレッドノートタイプ」と言うスタンダードなアコギよりもボディーがちょい小さめで薄い。
薄胴だと音の深みも浅いもんだが、それが悪いって訳でもない。浅いというか軽やか系だろうな。
入札前にあれこれ調べたところ、2000年台前期頃に生産されたモデルで、メインのモデルはローズウッド。これはスプルースでナチュラル仕上げ。
この個体はシリアルから判別すると2003年製で、当時の定価は10万円。
23歳かー。
ただ、板が合板なのがちょっと・・・。
このモデルは、板を貼り合わせて強度を出す合板つまりベニアみたいなものを使っている。
安いギターはみんな合板だ。
単板の方が響きも良いしふくよかな倍音も出る。
まぁ・・・この際そこは目を瞑りましょう。
あと、このギターはフィニッシュ つまり塗装の仕上げのクリアがポリ系とのこと。
俺のS.Yairi はそんなに高くないのに当時の矢入貞夫さんのこだわりでニトロ・セルロースというMartinやGibsonといった高級ギターが使ってるラッカー塗料を使っている。
ニトロ・セルロースの方がギターが良く鳴るのだ。
ポリウレタンとかのポリ系フィニッシュと、ニトロ・セルロースフィニッシュでは、塗装の剥がし方が全然違う。
なので、剥がしに関しては練習にはならない。
というかポリ系は剥がすのは硬くてめっちゃ大変なーのだ! だからGibsonを狙ってたのさ。
と、
そんなこんなで最終日の終了時間間際、そこそこの競り合いと時間延長の末、俺が競り落としたって訳。いくらで落としたかは内緒。(俺としちゃ満足な額)
ところでこのインレイの貝、本物だろうか?
Headway社のノリからするとフェイクを使うとは思えないんだが、いまどき(と言っても2003年製だが)定価10万でここまでやるかねぇ? と、落札してからちょっと思った。
ブツが届いたら確認すりゃ良いんだが、気が逸ってAIに聞いてみたところ、本物だと言う。
そこから俺がリペイントを画策してる話に流れた。
塗装全部剥がしてリペイントでチェリーサンバーストにしようと思うちょる。そしてフィニッシュはニトロ・セルロースにするぜ と書いたところ、
「スプルース単板なのでニトロ・セルロースなら響きも良くなりますね」と来たもんだ。
「いや、このモデル、合板って話だぞ。」
「いえ、この頃のHeadwayは結構迷走していて同一品番でいくつかのパターンを出してます。こちらは中でも実鳴り重視のパターンで、当たり個体かもしれません。間違いなく単板です。」
マージーでーすーかーーー!
改めてサウンドホール周りのクローズアップ写真をよくよく確認したら・・・ほんとだ。単板じゃーん!
イェーイ!カモーン!
そして落札から3日後に Headway は届いた。
6弦のブリッジピンが折れて埋まっちゃってる。こんなの俺の手に掛かればちょちょいのちょいで直せるぜ。
ヘッドは表も裏も概ね綺麗。
ナットは汚れてるが交換するほどじゃないかな?どうかな?
フレットはまぁまぁすり減ってるがこの際リフレットだな。俺のS.Yairiのための2回目の練習の意味も含めて。
| ヘッド裏にロゴ |
ネックは全然元気。反りも無いねぇ。
なんならネックリセットも覚悟してたんだが、OKそうだ。
トラスロッドの残りシロそのうちチェックしよう。
塗装のキズは・・・バックはそこそこだがトップはそうでもない。ネックやサイドも細かいのとクリア層だけの筋キズくらい。
全体いかにもポリ系って感じ。 それはそれで深みや光沢があって良いんだけどね。
ニトロ・セルロースで仕上げたらまた一味違う感じになるだろう。
エンドピンがアウトプットジャックになってる。
隣の四角が9V電池の蓋。つまりアクティブピックアップ。
ちゃんと音出るのかな?・・・
ということで、
見た目においてはジャンクって言うほどのジャンクじゃないねぇ、これ。
で、弾いてみた。
やっぱ小さめボディーで薄胴なので普段弾いてるドレッドノートタイプとは音の響きや深みが違う。
が、弾いてるうちにこの軽やかさもまた良いねと思えてきた。
中音部から高音部の輝きや倍音の響きも悪くない。
指板の感じも最初はちょっとした違和感があったが弾いてるうちに馴染んで来た。
オクターブの狂いも無い。つまりネックが捩れたり反ったりしてなくて、実は順反りしてるのをサドルを削って誤魔化したりもしてないってことだな。
イイ作りだなー。そしてどっちか言うたら弾きやすい。YAMAHAの量産型より手に馴染む。
ん? 1弦の解放時の音が微妙に弱いな。
こういうのはナットを綺麗にして削り直すか、新たに削り出しで付け替えれば多分解消される。
実は高価なギターでも時々あって過去に友人から借りてたFenderのMustangがそんなだったので牛骨から削り出しで勝手にリペアしたこともある。そのまま痴れっと返したが彼は今でも気づいてない。(そもそもそいつ、ギター弾けない)
それと、、、ローコードで1弦をプリングオフした時の音の冴えがイマイチ。なんだこれ?
あーーー、多分、フレットの端を丸めすぎだな。
丸めないと指が痛くなるので丸めるのは必須だが丸め過ぎるとこうなる。 リフレットで解消するだろう。多分。
っていうか、このギター、もしかしたらだけどナット付け替え暦アリかも。接着が雑だし。そんで実は1回リフレット済みかも。その時に丸め過ぎた説。
アウトプットジャックにシールド突っ込んでMTRに繋いでみたら・・・ちゃんと音出たで、おい。
ジャンク扱いだから音出ないかもと思ってた。
なるほど「エレアコ」の音だ。古い弦なのに結構綺羅びやかに録れる。おもろい。
生音とブレンドしたら良い塩梅かも。
ネガティブポイントもあるもののトータルでは・・・イイじゃーん!
ヘッドは綺麗なので徹底的に磨き倒すだけにしよう。
ネックとボディーのトップ・サイド・バックは塗装剥いでリペイントだぜ。イェーイ。
ネックのフィニッシュだけはポリウレタンにする予定。
ギターの響きで考えるとニトロ・セルロースなんだけど、日本の気候だと変質しやすくて、ベタつくと手に負えないのね。 俺の Martin が大昔にそんなことになって、ネックだけ自分でリペイントしてるのだ。
そう、変質しやすいが故に S.Yairi もクラッキングや白濁が偉いことになってる。
あれこれ作戦考えてるだけでも楽しいぜ。
早く着手したいがすぐにはできない。作業期間もそこそこ長くなる見込みだが、結果が失敗でも成功でもこのブログに載せる予定。
もしかしたら途中経過も載せるかな?どうかな?
そしてこれが上手く行った暁には、俺の S.Yairi のリフレットとリペイントだ。
S.Yairiはサンバーストにはしないけどね。したい気持ちも無くはないがしちゃいけない気持ちの方が勝ってる。
ちなみに例えば Gibson が手に入ってたとして、それでリペイント失敗してもさほどのショックは無い。
経過は楽しめるしそのギター自体に思い入れは無いしね。
でも S.Yairi でリペイント失敗でもしたら・・・多分この先死ぬまでガックシじーさんになるだろう。
まずは Headway だ。
ワクワクするぜー!
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