2015年2月2日月曜日

絵画展 ホイッスラーって誰?

息子が学校で『ホイッスラー展』の割引券をもらってきた。
ホイッスラーって、、、誰? ジャポニズム系の画家? ふーん。大体の時代は判った。

息子は観に行きたいと言う。
うむ。殊勝である。 「本物」の絵画を観るのはいい事だ。

って事で、父母息子と3人で観に行ってきた。
はっは~~~ん・・・ って感じだった。

ホイッスラーって名前、綴りは Whistler 。 先祖は笛を吹く職業の人だったんだろうな。

whで始まる英単語の多くは、日本語表記の際、ホワとかホイとかホエで始まる事が多い。

what ホワット    when ホエン  where ホエア  why ホワイ
white ホワイト wheel ホイール
whistle ホイッスル whistler ホイッスラー
Whitney Houston ホイットニー ヒューストン

これみんなカタカナ読みだと英米人にまず通じなくて笑う。

ホイットニーヒューストンは自分が笑うどころか真っ赤になって笑われたことがある。
「ホイットニージャナイヨ!ha ha ha...」って、片言の日本語で突っ込まれた。
白人が真っ赤になると本当~に真っ赤っ赤になるのでタコみたいでやっぱり笑った。

本来の発音を無理やりカタカナ表記すると ウィッ(t)ニー って感じかね?
ホイッスラーも、ウィスラーの方が本来の発音に近い。

とは言えこの画家の名前の日本語表記はホイッスラーってことになっているので、以降もホイッスラーと書く。

どうでもいい話にも程があるって? その意見には全面的に同意だ。


さて、もはやこのブログの芸風とも言うべき無駄な前書きはここまでにして、これから本題。


みなとみらいの横浜美術館。
駐車場もあるのだが、利用可能時間が美術館の営業時間と同じ。
おいおい、人気の絵画展なんて開館前から並ぶでしょうが。 そういう場合は車じゃ行けないじゃん。

で、開館時間の10時に行ったのだが、人気だの並ぶだのはまったくの杞憂だった。
やっぱ知名度イマイチなのね。 ゆっくり観られてイイけどさ。

油彩、水彩、エッチングなど、かなりの点数の絵と、ホイッスラーが影響を受けた浮世絵なんかも一緒に展示されていた。

日本美術(とりわけ浮世絵)に影響を受け、そのエッセンスや「的なもの」を自らの絵に取り込んだ画家は多い。 ホイッスラーの他にも、ルノワール、マネ、モネ、ドガ、ピサロ、ゴーギャン、ゴッホ、などなど。

この日本美術的(浮世絵的)なノリが「ジャポニズム」として括られている。

幕末の黒船来航の後、日本から多数の浮世絵(版画)がアメリカやヨーロッパに渡った訳だけども、向こうの人たちには相当インパクトがあったんでしょうな~。
平面的なんだか奥行きあるんだか、テーマがあるんだか無いんだか、描写のノリ、構図、色彩、、、

ホイッスラーのジャポニズム系の絵は、他の「ジャポニズムちょっと齧ってみました」系の画家よりは取り入れ方が深いかな~って感じ。


と書きながら、ジャポニズムとは関係ない『ライム・リジスの小さなバラ』というタイトルの、ふてくされた表情の少女の肖像画が俺には印象深かった。
この微妙なふてくされ感を絵にする感覚がイイ。


エッチングでは、港とそこに居る人なんかの題材が多かった。
俺は一つ一つの絵について息子に、「この人、現場監督だな」 「これは違う。バイトの面接に来て待ってる人」 「いや、現場監督はあっちの人。 この人は日銭を稼ごうとしてる流れ者の博徒」 などと、絵を観たインスピレーションでスーパーデタラメな解説を付けて行った。
俺らの両隣で観て廻ってた人らにも俺の愛が伝わってくれてれば良いのだが・・・


まさにジャポニズムって絵も色々あったんだけど、ここでは敢えてこれを。
あ~、浮世絵っぽいねぇ~。

他の作品では、絵の中や額に落款のようにデザインされた自分のサインが書き込まれてたりして、そんなところもジャポニズムだった。


風景がなんかもいい感じ。

「優美主義」ですか。 ふむふむ・・・ ふ~ん、なるほど~。


ま、色々観て回って、結構楽しめた。

2015年3月1日まで横浜美術館にて開催中。
ネットでいいからもっと作品を観てみたいって方は、
Google Art Project : ジェームズ・マクニール・ホイッスラー をどうぞ。 全部はないけどね。

はい。ホイッスラー展おしまい。


横浜美術館の常設展も見ようぜって話になった。
常設展は写真撮影OKなのだ。

ほほう~・・・なるほど~・・・ と見ていくと、ある一角がシュルレアリスム特集みたいになっていた。

あ~、頑張ってるね~って感じの無名の(いや俺が知らんだけかもね)画家の絵を観て行くと、大きな三連作の絵がドーンと展示されていた。
ん?・・・なんだかこの絵、、、相当ダリの影響受けてねぇか?・・・と思ったら本物のダリの作品だった。
えー!マジですかー!
写真は撮らなかったが、マグリッドの絵もあった。
へぇ~、凄いね~。


ふむふむ・・・
う~む・・・

オブジェなんかも観て回って、美術館を出た。

そして近所の店で昼食摂りながら三人してあの絵はどうだったのこうだったのと批評会をしてから帰った。


絵画展って年がら年中色んなのが来てるんだが、行きたいと思っても行かずに過ごしちゃう場合が圧倒的に多いんだよな~。

行く時は個人的(あるいは我が家的)ムーブメントとか、そっちに向いた勢いがある時に限られる。
今年はそういう年として、ちょいちょい行きたいな~と思っている。

親と連れ立って外出なんて鬱陶しさの極みと感じるお年頃の息子も、絵画展は行きたいと言う。
まったくもって殊勝である。 ならばなるべく沢山「本物」を見せてやろう・・・と今は思ってるが、この先どうなるかは分からない。


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