「ねぇ~、ルノワールがねぇ~」
俺の呟きに反応したのは、たまたま俺の横に居合わせた見ず知らずのおばちゃん。
意見の一致を見て、再度、「ねぇ~」「ねぇ~」
ワシントン・ナショナル・ギャラリー展に行ったのは先月のことだ。
丸の内の三菱一号館美術館。 印象派を中心とした絵画展で、なかなか見応えのある内容だった。
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またブログ更新が大分開いてしまった。 いや~、何かと色々とねぇ~。
そんな中、娘が例のブログ再開のきっかけを作ってくれたF川ちゃんと会い、その時、F川ちゃんから俺へのビデオメッセージをスマホで撮って来て見せてくれた。
スマホの中からF川ちゃんが俺に呼び掛け、手を振る。 俺もそれに応えつつ手を振りながら見た。
「タイケーさん! えっと・・・ 上手く言えるかな・・・
私はタイケーさんが・・・ 大・・・ 大・・・ 大・・・、
あぁ、タイケーさん! 大・・・ 大工さんになってください!」
なんじゃそりゃ~! ギャハハハハハ!
と、可愛いF川ちゃんに励まされ、またもや更新遅れててたブログを再開しようと思い立った今日此の頃なのさ。
ちなみに俺、ガキの頃は将来大工になろうと思ってたんだけどね。
じゃあ、本題行くぜ。
俺とカミさんと息子で、2月に絵画展に行った話だ。
今年は毎月1つは絵画展に行こうぜシリーズの第2弾ってことだ。
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三菱一号館美術館はイイよ~。 建物の雰囲気も中庭の感じも、建物の中も。
古い館は味わいがあってイイねぇ~。
って、俺はてっきり、古~いビルを外装・内装リフォームを重ねて使ってるものだと思い込んでたんだが、あれって2009年に旧三菱一号館ビルをぶっ壊してレプリカ再建したものなんだってねぇ。
なんだ、そうだったのか! すっかり騙されてた!
よくよく考えてみりゃ、明治に建てられた建物ほどの重厚さは無いもんね。
でもイイねぇ~。 美術館部分も、あまり美術館っぽくないところがニクいね。
入って受け付けでチケットを買う。
「大人2枚と中学生1枚」 傍らで息子が生徒証と出そうとするが、とりあえず俺はそれを手で制す。
窓口のお姉さんは笑顔でチケット3枚を差し出した。 俺もお金に笑顔を添えてそれを受け取る。
「ほら」 と息子に中学生用チケットを手渡した。
「なんで生徒証確認しないの?」
「顔パスだよ~。 俺の信用で確認必要なしなんだよ~。はっは~」
「そうなの?」
「そうなんだよ~」
そうじゃないけどな。
エレベーターに乗ったり、廊下を歩いて行ったりで、部屋を周りながら見ていく感じが面白い。
モネの作品があった。
イイねぇ~。モネ。 そういや秋ごろだったか、モネ展来るね。 ぜってー行くぜ。
ピサロ、ルノワール、 お、シスレーやスーラもか。 ドガにゴーギャン、、、本物の絵の持つ力は圧倒的だな。
ルドン? ラドンみてーな名前だな。 オディロン・ルドン。
俺はこの人知らなかったんだが、なかなか味わいのある作品が並んでいた。
印象派の括りとは芸風は違う感じ。 後日調べてみたら、なんだか変な絵の多い人だった。 ちょっとおもろいな。
三菱一号館美術館所蔵のルドンの絵。『グラン・ブーケ(大きな花束)』
タイトルの通り、デケー絵だった。
ルノワールの描く少女やお姉ちゃんの絵はやっぱり凄い。
ふんわりした雰囲気の中で、目は活きてる感じね。
髪の毛なんか、精細に描き込まれてる訳じゃないのに、すっごい自然で艶やかな感じ。
色々見て行きながら息子が言う。
「輪郭線、描かないんだね」
「いいところに気がついたな。 印象派の特徴の一つな」
「へぇ~・・・ でも、この絵、輪郭きっちりだけど・・・」
セザンヌめ・・・ 「まぁ、色々だ」 俺、テキトー。
ぬぉ!ゴッホだ!
この絵画展で唯一のゴッホの絵、『オランダの花壇』。 初めて見た。
そんなに大きな絵じゃないんだが、やっぱり圧倒的。 なにせ美しい。 素晴らしいな。
これ見られただけでもうOKな感じだったわ。 写真だと今ひとつ伝わらないんだなぁ・・・
ルノワールの絵が結構あった。
小学校高学年か中学生くらいの時にルノワール展を観に行ったことがあるが、その時見たのは少女やお姉ちゃんの絵ばかりだった。
ルノワールは女性の絵しか描かないんだと思っていたんだが、ちょっとした風景画的な絵があった。『ぶどうの収穫』というタイトルの絵。
こういう絵も描いてたのか~。 なんかスゲー。
それどころじゃ収まらなかった。
人物なら女性しか描かないイメージがあるんだが、なんとおっさんの絵を描いてもいたのだ!
![]() |
『クロード・モネの肖像』 |
帰宅後、この絵でびっくりした話を娘にしてみた。
「ルノワールって女性しか描かないイメージだったんだけど、おっさんの絵があったんだよ! 友達のモネさん描いてたんだよ!」
「えー! モネって男だったの?」
「男だよ。決まってんじゃん」
「ずっと女だと思ってた。 モネちゃんっつったら普通は女の子じゃん」
「日本人かよ!」 てか、モネって苗字だし。
ま、何しろルノワールがおっさんの絵ねぇ・・・
ところが、ルノワールショックはまだ続いたのだ。
なんと、ルノワールの描いた桃の絵が! ルノワールが桃を!!!
(この絵はネットで見つからなかった)
そしてここで冒頭の見知らぬおばちゃんとの邂逅に繋がる。
その会話の後、息子がルノワールの桃の絵を見つつ、「おいしそう~」
するとそのおばちゃん、今度は息子に「ねぇ~、美味しそうねぇ~」
なんだかなぁ、このおばちゃん。
と、まぁ、とても充実した絵画展でした。
『ワシントン・ナショナル・ギャラリー展』 5月29日までやってるぜ。
http://mimt.jp/nga/
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