2016年2月20日土曜日

聴くものが、人生を重ねる時、音は初めて音楽になる

クラシック音楽は好きかい? 俺は好きだぜ。イェーイ!

あまり詳しくなくて・・・ とか、好きと言えるほど知らなくて・・・ とか、そんなの全然どーでもいいのね。 いいなと思うことがあるなら「好き」でOKなのだ。
本来そういうものなのさ。音楽ってのは。


ということで、今日は今公開中のクラシック音楽モノの素晴らしい映画について書こうかなと。


♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

また随分ブロク更新が空いてしまった。
書きたいことは沢山あったんだが、なんやかんやでねぇ。 重力波観測の話も書きてぇなぁ・・・

さて、本題の映画の話の前に、それにまつわるあれこれを。
そう、この「本題の前」のボリュームが本題並かそれ以上なのがこのブログの特徴さ。


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昨年、娘に突如『のだめカンタービレ』ブームが訪れた。
高校の友人らとともに妙な盛り上がりを見せ、映画版のblu-rayやDVDをレンタルしたりバイトの給料で買ったりして楽しんでいた。
中学時代は吹奏楽部で忙しく、映画を観る暇が無かったのだ。 (今も吹部だけどね・・・)


そんなある日、娘が観てるDVDをなんとなーく一緒に観た。
その中で、竹中直人演じるシュトレーゼマンの日本公演のシーンがミューザ川崎シンフォニーホールであることに気付いた。

「このホール、ミューザ川崎だな」 なんとなーく娘に言った。
「あぁ、そうなの?」

今思えば、「だから何だ?」って話なのだが、俺は自分の情報の正しさを証明すべく、わざわざスマホでミューザ川崎のページを開いてホール内の写真を娘に見せた。

「ほらほら、この客席の感じ。 な。」
「あ、本当だー!」

本当~に、「だから何?」って話なのだ。今思えば。
しかし、これが無かったらこの後の展開は無かったんだから面白いな~と。


スマホでそのページを閉じようとしたところで、なんとなーくページをスワイプしたところ、、、
「ロイヤル・コンセルトヘボウオーケストラ来日!」 と出てきた。

ぬぉ!マジか!

「おい、娘! ロイヤル・コンセルトヘボウが来るんだってよ!」
「え? 何それ?」
「ウィーン・フィル、ベルリン・フィルと並ぶ世界三大オーケストラの一つだぞ。 日本じゃ馴染み薄~いけどな」
クラシック通はみんな知ってる。俺は好きなだけで通じゃないがたまたま雑学として知っていた。
「へ~え・・・」
「ビロードの弦、黄金の金管、ナントカな木管、カントカな打楽器とか言われてるんだぞ」
「へ~~~!」
「来るのかー。行きたいなー。 お前も行きたいか?」
「うん!行きたーい!」

だがチケット発売開始日はとっくに過ぎている。「もうチケット取れないかもよ・・・・」

速攻でチケぴサイトへ。 なんと! サントリーホールでの公演は売り切れていたが、ミューザ川崎公演は僅かに残ってるじゃないか!

「やっべえ!チケット取れちゃうぞ!」

当初、カミさんも興味を示していたのだが、チケットの値段に慄き、さらに演目にあまりソソられずに「今回は私はパス」


かくして俺の誕生日の夜、娘と二人でクラシックのコンサートに行くことになった。


← ミューザ川崎名物手回しオルガンおじさん

これが見たかったので開場時間に合わせて早退して会場へ向かった。

娘は観客の中で最年少のようだった。


演目はベートーヴェン交響曲6番『田園』 と チャイコフスキー交響曲6番『悲愴』

いや~~~~~~~~~、素晴らしかった。

一流ってのは一流であるための弛まぬ努力をするってことなんだな~と思ったね。

『ビロードの弦』・・・ あぁ、まさに・・・ビロードだ!

『黄金の金管』・・・  うぅ!輝いているぜ! 全体の中でバランスよく。

『際立って個性的な木管』・・・ みんながみんな、それってそんな音が出せるんですね!って音で泣いたり歌ったりしてる。

『国際的定評のある打楽器』・・・ 木管と打楽器は「喩え」なしなのかよ!
『田園』ではパーカッションはティンパニーだけなんだけども、第4楽章まで出番が無い。
出番が来るまでず~っとステージの中央奥で胸の前で腕組みして待ってるのがカッコ良かった。


それぞれのパートでの人間の限界に挑んでるかのような音のまとまりと、全体でのバランス、馴染みが本当に凄かった。
これぞアンサンブル、これぞ調和って感じ。

休憩時間に娘とあれやこれや話していた時、ステージ上に残っていたチェリストがバッハの無伴奏チェロ組曲1番プレリュードを弾き始めた。
俺は最初の2音で即反応「ぅお!来たー!」 2小節くらいで終わってしまったがテンション上がった-。


なにしろ感動したー。行って良かったー。
娘も感動したようで何よりだ。「本物」が聴けて良かったな。

会場を出て外に出る直前、俺たちの前を背が高くて別嬪さんなフルートのお姉さんが笑顔で足早に横切って行った。

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ここまで来てやっと本題。

そんな素晴らしいオーケストラ、ロイヤル・コンセルトヘボウの映画が公開中なのだ。

『ロイヤル・コンセルトヘボウ オーケストラがやって来る』
http://www.eurospace.co.jp/works/detail.php?w_id=000049

コンサートのチケットを買った後でこの映画の翌年の公開を知った。「なんとタイムリーな!」

映画はカミさんと二人で渋谷で観て来た。 (あまりアチコチではやってない)

楽団紹介ドキュメンタリー映画なんだと思っていたが全然違った。 音楽モノのロードムービー。
ある映画情報サイトでは、「クラシック音楽に敷居の高さを感じている人ほど見て欲しい映画」と書かれていた。
まさにその通りだな。

ロイヤル・コンセルトヘボウオーケストラが演奏のために世界のあちこちに行く。
行った先々での、そこに暮らす人たちとの交流や、その人の人生や音楽との関わりを描いて行く。
派手なストーリーは無いが、一つ一つの話は深い。

まさか泣くとは思わなかった。
blu-ray か DVD出たら絶対買う!


ネタバレしないように、印象に残った話に関するキーワードだけ羅列してみようかな。

・パジャマ ・待つ ・フレールジャック ・チョコレートショップ(開きたくなった) ・25歳妊婦 ・魔法の杖 ・アパルトヘイトとエアヴァイオリン ・テンポ! ・秘密警察 ・復活   (※ 順番テキトー)


クラシック音楽にほんのちょーっとでも興味があるなら、この映画はオススメ。
使ってる曲を全然知らなくても十分楽しめる。 知っていれば余計楽しめるかも。

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