娘の学校の演奏は素直に感動できる良いものだった。
しかし、演奏を終えた部員たちの表情は冴えない。 持てるものすべてが表現できなかったようなのだ。
そしてドキドキの結果発表。
手を組んで祈る生徒たち・・・ それを見守りつつ結果発表に聞き入る親たち・・・
果たして・・・
去年の秋、娘の吹奏楽部で保護者会から一歩進めたサポート組織を作ろうって話になった。
そもそも保護者会自体無かったんだが、強豪校は大抵そういったものがあるんだそうだ。
それからあれやこれやで、カミさんが会長、俺は事務局広報として、夫婦して役員になった。
俺の仕事は、Webサイトの運営・管理および会員情報を含む内部情報システムの構築・管理ってとこ。
どこぞのプロバイダーのホームページサービスなんかじゃなく、ちゃんとサーバーを立ち上げ、CGIプログラムを書いて1から構築し、Webページも情報管理システムも按配している。
会員登録・管理、ログインシステム、アクセス権限、セキュリティーなど、内部システム的には本格的。
便利に利用されているところを目の当たりにした時にゃ、「ィヤッホォォォォ~~~イ」だ。
と、まぁ、そんな訳で、今年に入ってからのブログの更新ペースが著しく落ちていて、8月初旬の吹奏楽コンクール県大会の話を今頃しようって訳。
地区大会中学生B部門(30人以下の小編成バンドの部門)はみなとみらい大ホールで3日間に渡って行われた。 7月のことだ。
エントリー77校中、県大会進出は12校。
今年、娘の中学では顧問の異動があり、どうなっちゃうんだ?おいおい的な心配もあったのだが、あれやこれやの末、ボランティアで講師をしてくれている音楽監督がコンクールでも指揮をしてくれることになった。
地区大会も県大会も平日に開催される。
音楽監督は仕事を休んで指揮をしてくれるのだ。
仕事を休む理由は人間ドック、そして再検査、さらに再再検査・・・
「重病説流してなんとかします」
凄い!素晴らしい!なんとありがたい!
心から感謝しつつも、それをネタに架空のCD発売ポスターのデジタルデータを作ってサイトにアップし茶化してしまう俺のなんと罰当たりなことか。 (内輪ネタ満載に付き掲載見合わせ)
そんなこんなで、地区大会は出場日26校中、2位に大きく差を付けダントツの1位。
俺は職場でリアルタイムの報告を受け、即座にリモートでWebサイトを更新して速報を上げた。
おそらく3日間を通して77校中でも1位だったんじゃないかと思うが、確認する術はない。
そして8月8日、山下公園前のホールで県大会。
俺はこの日に合わせて夏休みを取った。
演奏は地区大会の時より良くなっている。 だが、直前の仕上がりレベルからするとちょっとどうなの?的。 それでも十分良い演奏で、俺は素直に感動した。
しかし、演奏を終えた部員たちの表情は冴えない。 持てるものすべてが表現できなかったようなのだ。
おいおい、良かったぜ。大丈夫だよ と思いつつも、そんなにガックシな感じだと、まさか通過できないんじゃ?と心配になってくる。
音楽監督と顔を合わせた。
「良い演奏でした。感動しましたよ」
「いや~、40%ですね」
なんと、40%! 本来できるはずの演奏の40%しか出せなかったと?
今回、部員たちは、一位通過を目標にしている。
県大会で一位を獲ると「朝日新聞社賞」というのが貰えて、取材も入って地方版の記事にもなる。
40%じゃそれは儚い夢で終わるのか?・・・
すべての学校の演奏が終わり、夕方から結果発表。
その前、なんだか妙にレトロなメガネを掛けたお姉さんが部員らと話しているのを見た。
あんなレトロメガネ、どこで売ってるんだろ? つーか、あの人誰?
なんと、朝日新聞の記者だと言う。 取材をしているんだそうだ。「もしも一位を取った時のために」とかなんとか。
ん? 一位取りそうな学校には全部取材して回ってるんだろうか?
取材してること自体が気になる上、さらにメガネが気になって気になってしょうがない。
「あれ、きっと、、、メガネのパリーミキだな」と俺。
居合わせたお母さん方吹き出しつつも激しく同意。「だよね!眼鏡市場じゃないよね!!!」
以来、彼女をミズ・パリーミキと呼ぶことにした。
各校、金賞・銀賞・銅賞のいずれかを受賞(もしくは失格)するシステム。
金賞を受賞すれば次の大会に行けるという訳じゃない。
上位12校が次の大会に県代表として選出される。
代表選出されない金賞のことを俗に「ダメ金」と言う。
「◯◯中学校 銅賞!」「◯◯中学校 銀賞!」「◯◯中学校 ゴールド!金賞!」
といった具合に出演順に賞が発表されていく。
部員らも親たちも祈る中、娘の中学がコールされた。
「ゴールド!金賞!」
よっしゃーーー! 金賞は行けるとは思っていたが、やはり「よっしゃー!」感はある。
だが問題は次の大会への選出成るかだ。 選出されなければもう終わりなのだ。
他の学校の発表を聞きつつ、金賞の数もカウントして行く。
発表残り2校の時点で金賞受賞は11校。 この時点で金賞受賞校がざわつき出した。
コンクール上位大会の常連校が最後から2番目のコールで金賞を受賞。 金賞の数は12。 ということは?・・・・
最後の学校・・・「銀賞!」 ダメ金無し!
この瞬間、金賞受賞校すべての東関東大会進出が決定!
ホールのあちこちで一斉に歓声が上がった。
そしていよいよ最高得点獲得校、朝日新聞社賞の発表だ。
部員たちは手を組んで祈り倒している。 40%・・・一位はどうかな?・・・
ライバルと目すべき強豪は鎌倉市の学校。こちらは横浜市。 最初の一字が「か」と来るか「よ」と来るか・・・
「朝日新聞社賞を発表します・・・ 横浜市立・・・ 」
横浜! もしかして?・・・ と 0.02秒の間の思考。
そして、、、
娘の学校名がコールされた。
一瞬の「・・・」の後、部員たちの悲鳴に近い歓声、そして顧問・講師の叫び、さらに親たちの歓声に俺の雄叫び。「うぉおおおおおおお!やったーーー!」 この時のポーズはもちろん「エイドリアーン!」と叫ぶロッキー・バルボアそのものだ。まぶたも腫れ上がってる。
「保護者がうるさ過ぎで失格!」 なんてことにならず、良かった。
しかし、下位大会からここまで250校の中の頂点に立ったのだ。
そりゃ嬉しいにも程があるってもんさ。
俺はホールの外に出て、ベンチでPCを開き、モバイルルーターでネットに繋ぎ、サーバーにリモート接続してWebサイトのトップページに速報を入れて更新した。
さらに会員用BBSにも速報の書き込み。
平日なので会場に来られない親御さんも多く、これは結構喜ばれているようだ。
「娘からの連絡待つよりサイトで更新更新です!」なんつって。
そして今月21日、東関東大会が茨城県で開催される。 強烈に強い(上手い)千葉勢と、しのぎを削ることになる。
県大会一位通過だからっていい気になっていられない。
神奈川勢は東関東大会で千葉勢に10点差を付けられるような状態が続いているそうだ。
我らが音楽監督は、まずこのレベルを互角に持っていくことを目標にしている。
なので、40%で一位なら余裕などと言ってる場合でもないのだ。
翌日の朝日新聞の地方版に、吹奏楽コンクール朝日新聞社賞受賞校のインタビュー記事が載っていた。
ミズ・パリーミキの記事はなかなかのもので、お~、部員たちはみんなこういうことして研鑽を重ねていたのか・・・部長やパートリーダーたちはこんなことを考えているのか・・・といったものだった。
あのメガネは伊達じゃなかったんだな~。 (← どういう意味だ!)
しかし、記事を読んで娘曰く。「え?こんなことしてる人知らないよ」
そしてインタビューに答えたパートリーダーは、両輪という単語を見て「これ、りょうわって読むの?」 そして母親に「あんたが言った言葉じゃないんかい!」と突っ込まれたそうだ。
似たような事は言ったがこんなことは言ってない・・・だそうだ。
ミズ・パリーミキ。 あんたは子供らに「メディア・リテラシー」について考えさせてくれたぜ。。。
3年生だけで記念撮影した直後 本文と関係ないけど、ノリで掲載 ボカしてあるけどね |
今、部員らは期末試験中。
金曜日から練習再開。 そして20日に前乗りで現地入りし、21日が東関東大会だ。
何しろ最善を尽くすこった。 そして聴く人の心に響く、良い演奏を。
結果は後から付いてくらぁ。
行くぜ!!!
返信削除ひたちなか!!!!
オー!イェ~イ!
返信削除行くぜ行くぜー!!!
はじめまして♪
返信削除娘が中1の吹奏楽部員です。
先日の東関東大会で代表頂きました。
お嬢さんの学校、1位通過でしたね。
実際に聞きましたが素晴らしかったです。
来月の東日本大会。
神奈川代表としてお互い頑張ってもらいたいですね♪
かおりんさん、はじめまして。
返信削除なんと!東関東大会! 代表選出ですか。
ウチの演奏も聞いていらっしゃる?
ということは・・・・ ズバリ、Gさんですね?
コメントいただけて光栄です。
先ほど東関東大会ネタでトピックアップしたところです。
もうちょっと早くアップできてれば良かったですね。
東日本大会ですね。 そうですね。神奈川勢としてお互い悔いを残さないよう頑張ってもらいたいですね。