2011年6月27日月曜日

『大日本人』

この子がシンパシー。こっちがデリカシー

松本人志は天才だ。
いや、あなたがどう思おうがそれは自由だし、それについてはどーでもいい。
松本人志は天才だ。と俺は思う。

昔、彼は「映画はやらない」と言っていた。
彼の「笑い」を表現できるフォーマットとして、映画は適さないとの判断だったんだろう。
なので、映画初監督作品『大日本人』の話が出た時はちと驚いた。

驚いたと同時に非常~~~にソソラれたのだが、映画館まで行って観なくても・・・ってノリで、保留。そのうちDVDかなんかで観ようと思ったものの、これまたず~っと保留で、監督二作目『しんぼる』が公開された。
これまたソソラれつつも保留でつらつら~~~っと、そして三作目『さや侍』。
『さや侍』は一番ソソラれるなぁ。

そしてとうとうチャンスがやってきた。
スカパーで、『さや侍』プロモーションとして、『大日本人』と『しんぼる』を放送したのだ。
も~ちろん録画したともさ。

で、この前、『大日本人』を観た。

この作品、世間では賛否両論だったよね、確か。
めちゃめちゃけなしてる批評も見たような気がする。
ま、少なくとも、誰もが「面白い」って言うようなものじゃなかった印象だ。

さて、松本ワールドフリークを自認する俺が観た感想は・・・・

「ギャハハハハ!面白えーーーー!松ちゃん、凄ぇー!凄過ぎるぜ!」

正義のヒーロー、六代目『大日本人』への密着取材という形で物語は進む。
かつてはみんなのヒーローだった『大日本人』なのだが、今では人気も落ちぶれて世間からは冷笑の対象となり、家には落書きされるわ石を投げ込まれるわ。
それでも「獣」が出てくれば戦う。 人々に支持されようがされまいが。

「変身」の儀式の最中、インタビュアーが防衛庁の制服組に問いかける。
「正義って何ですかね?」
「命って何ですかね?」
これらの哲学的な問いに真摯に答えようとする彼らが微笑ましい。(素人使って、台本にない無茶振りを撮った感じ)

「獣」が凄い。 これ以上は書けない。
北朝鮮の「獣」がハンパねー怖い。
UA演じるマネージャーがイイ。
四代目!おぉ、四代目!
おぉ・・・・アメリカか。東北大震災での米軍の活躍の印象がまだ強い今、日米安保も含め、感慨深い展開。


この作品はね、、、
多分、松本ワールドに馴染みが無いか、あっても反りが合わない人が見ても全然面白くないと思う。
さらに、そういう人で、「映画好き」を自認する人だったら、最後の展開では大激怒するんじゃないかな。真っ赤っかになってね。
「ふざけんな!こんなもん映画じゃない!俺は認めない!」なんつーて。

その部分は俺なんか、ほんとスゲーと思うとこだね。チョーーー笑ったし。「スーパージャスティス」

まぁ「巨匠」と呼ばれてる人たちだって、保守的でなかった部分で世間にインパクト与えてビッグになった訳じゃん。
保守的なのは常に観る方なんだよな。 アーティストは保守的じゃ居られないのさ。


お笑い出の映画監督ってことで、北野武と比較されることがあったりするけど、その比較にはまったく意味がないね。
タケちゃんはタケちゃん、松ちゃんは松ちゃんだ。
松ちゃんは松ちゃんであってくれて本当~に良かった~って思える作品だな。


で、どうやらこの『大日本人』、ハリウッドでリメークされるって話じゃないかい!
凄いねぇ。
普通、リメークっていうと、リメーク権だけ売って後は丸投げなんだけど、松ちゃんは何らかの形で制作に関わるらしい。
彼は過去にも米国人向けコント作品を作ったことがあるし、ちと期待しちゃうね。

『しんぼる』も早く観たいもんだ。 もちろん『さや侍』も。


「松本ワールド」の理解者・ファン・信奉者であれば、『大日本人』は気に入ると思う。
まだ観てないなら観てみるべきだ。

「松本ワールド」のことは良くしらんが、ちょっと観てみようかな・・・って人は、かなりリスキーな冒険をすることになるね。
いや、当たればテンション大爆発だけど。

「松本ワールド」?はぁ?何それ?松本自体面白いと思えないんだけど。って人は、絶対観たらダメ。
大激怒してテレビ壊すこと請け合い。血圧上がって寿命縮めことになる。


ちなみに、小4になるウチの息子は大ウケしていた。
彼は「松本ワールド」の理解者ではない。
だが、理解者予備軍ではあるかもしれない。

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