「ハート」を感じるぜ
2年以上前、このブログにアップしたトピック、『しょーもない邦題』 で触れた映画、『団塊ボーイズ』(原題:Wild Hogs) をやっと観たぜ!
グズグズな4人のオヤジ達がワイルドと自由を標榜してハーレーで旅に出るというドタバタコメディだ。
2年前のトピックで「しょーもなくてお気に入りになりそうな予感な~のだ。」と書いたのだが、俺の予感を遥かに上回る超絶的なしょーもなさだった。もう大好き!!!
© TOUCHSTONE PICTURES.
ほんとにしょーもない映画。 でも、俺、大好きだな~。
しょーもないんだけど、「ハート」を感じたのさ。俺はね。
若い頃だったらハートを感じることができなくて酷評してたかも。
あ、つまり、
日本の配給元は、若い人達がこれを観て酷評するのを恐れて、敢えてこんな邦題を付けたのかもしれないな。
まぁね、
最初から「ドタバタコメディー」だっつってんだから、リアリティーなんか気にしちゃいけない。
昔っからハーレー乗りだった4人のオヤジ達なはずなのに、4台のハーレーがみんな、映画公開年のモデルだってことに気づいても突っ込んじゃいけない。
「そんな対決、あり得ない」とか言っちゃいけない。
「デウス・エクス・マキナ的展開」とか冷めたこと言っちゃいけない。
あれこれ細かいところに突っ込んじゃいけないのだ。
ま、ネタバレしない程度にいくつか。
映画製作者にもストーリー上の世界にも、やっぱりバックボーンに『イージー・ライダー』を感じる。(ついでにアキラ・クロサワもちょびっと。他にもいくつか)
感じて欲しいところなんだろうな。
『イージー・ライダー』では腕時計をプイっと投げ捨てる象徴的なシーンがある。
『団塊ボーイズ』では、4人のオヤジたちは・・・ ま、時代だねぇ。
最後の方に出てくる、”伝説のバイカー”(←チョイ役だけど大御所)が、痺れるセリフを放つのがまたイイ。
なにしろ、しょーもなさはピカイチ!
そんなしょーもなさの中に「ハート」が感じられるかどうかが、この映画を楽しめるかどうかの鍵だと思うね。
しょーもないのに感動すらしたぜ、俺。ハハハ。
ちなみに、ジョン・トラボルタのオヤジっぷりがスゲーイイ。
これはどうでも良い話だが、ドラマ『LOST』に出ていた役者が2人、敵役として出ていた。
『LOST』で、島に送り込まれる武装集団のヘッド、すんげえ怖ぇ非情なるキーミーが、マヌケで涙もろい悪役だった。
こっちを先に観てから『LOST』観てたら笑っちゃっただろうな。
ま、兎にも角にも、
「象徴」みたいなもんを拠り所にしたりしながらも、人生と楽しく折り合えればイイよな・・・ってのを感じる映画だった。
ドタバタコメディーってより、俺の中ではファンタジーに分類される系かも。
いや、もうちょっと真面目にコメントすると、
『イージー・ライダー』はカッコイイけど背負ってるモノが重いってのがある。
時代や文化、当時の潮流(ムーヴメント的なね)、古き悪しきアメリカ、古き良きアメリカ、自由とは?、あーだこーだ、なんだかんだ、、、
『イージー・ライダー』をリスペクトしつつも、そこまでワイルドに、クールに、アートに、「自由」になれない現状には、『Wild Hogs』(団塊ボーイズ)のゆるさがちょうど良い按配 ってのがあると思う。
もっと意識が「己」に向いてるというのかな。
そんなんで全然イイんだよ~ ってどんなんか知らんけど、、、ハハ って感じかな。
ハーレー乗りじゃなくても、
ちょいとばかり人生に「悲哀」みたいなものも感じるようになってきたオヤジには、オススメだぜ。
「ハート」を感じてくれ。
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