2010年3月26日金曜日

読んだぜ『ラブリー・ボーン』

微妙で絶妙なファンタジー

そういえば、『ラブリー・ボーン』読んだんだった。
ブログに書こうと思ってて忘れてた。

去年の暮れ頃だったか、今年入ってからだったか、テレビで『ラブリーボーン』の映画のCMやってたのを観たんだけども、
「私は14歳で殺された」 ってのはインパクトあったねぇ。

とりあえず、あのCM観た時の印象としては、「うっ!ヤベっ!この映画観たら泣きそうだ」ってとこ。


その後しばらくして、恐怖のAmazonで恐怖の買い物をしている時に、ふと思いついて『ラブリー・ボーン』の原作文庫本を一緒に発注。

別に細かく確認する必要もないんだが、あれっていつ頃の話だったっけ?とふと思い、悪の巣窟Amazonのアカウントサービスで確認してみたら、2月1日だった。

あれ、過去の買い物の履歴が写真付きで出るのって便利だしスゲーなぁ。何年分キープされるんだろ?
楽天もできるのかな? あ、できた。 フツーにできるじゃん。便利じゃん。

いや、しかし、魔窟Amazonでの買い物履歴見ると結構おもろい。
何をいつ、何と一緒に買ったかって情報から、いろんなことが思い起こされる。
と同時に、やっぱ怖え!悪の枢軸Amazon!


おっといけねえ。『ラブリー・ボーン』の話だった。

14歳で殺された主人公の少女の目線で語られる、彼女の死後の家族や友人たちの様子、心情、死との折り合い、苦悩、想い、愛、成長、あれや、これや、あと犯人の様子なんか・・・の物語。

彼女は ”天国” からそれらを見る。
あるいは時に、家族や友人らのすぐそばで、彼ら彼女らの様子を見たり話を聞いたり。
時々、小さな弟だけは「あ、今あそこにおねーちゃん居た」とかね。

ま、ようするに、基本ファンタジーだ。
しかし、ファンタジーというフィルターを通すことでより一層 ”現実” が浮き立ち、心にググっと入ってくる。

あ、こんなようなこと前にも書いたな。 あ、ティム・バートンの話の時だ。
そう、こういう、微妙で絶妙なファンタジーって来ちゃうな。
どっぷりファンタジーってのも好きだけど。


冒頭で主人公の彼女が殺されるシーンはきつかった。
娘を持つ身としては尚更にね。 もう読むのやめたいなと思うほど。
でもやめちゃうとキツイまま引きずっちゃうんでね。

まぁ最後まで読んで本当に良かったよ。

殺された主人公の語り口が、恨み節やら悲哀とかじゃなく、淡々としてるところが救いというかイイ。
生と死があって、今どっちの側に居るかだけの問題 的なノリ。(個人的印象です)

犯人が誰でどこで何して・・・って部分も描かれないではないが、それがメインのサスペンス小説なんかじゃない。
そういうのも含めた、家族や友人ら、つまるところ、生前自分と関係した人たちのあれこれだ。

映画の宣伝では「感動のラスト」みたいなことが書かれてたけど、そこは映画的な脚色と演出なんだろうな。
原作は、最後に大感動っていう流れじゃあない。
ところどころで泣ける。 悲しかったり、やるせなかったり、嬉しかったり、喜ばしかったり、切なかったり、、、、。

でも俺はあの最後の最後、好きだけどね。
これは人によるだろうけど、俺は彼女の最後のセリフにグっと来て、なんかフワ~っとイイ感じに感動したな。 (あくまでも個人的見解です)


でもこの作品、後半、特に終盤、なかなかの展開があるんだけども、この辺、抵抗感がある人も居るんじゃないかな?

と思って、ネットでこの作品のシロートの書評を探してみたら、、、おー、案の定。

「前半は凄く良かったのに、後半のグダグダっぷりったらない」

とかその手の事を言ってる人がかなり居た。

あらまぁ、お気の毒に。
あれが素直に受け止められなかったのはお気の毒だわ。

そういう人たちは、もしかして、この作品がファンタジーだってことを忘れちゃってたんじゃないだろか?
死後、天国から下界を見て語るって時点で思いっきりファンタジーじゃん。
ま、ファンタジー的な部分が現実的な部分を侵食しちゃったことが気に入らないのかな?
俺は全然アリだけどなぁ。

読んでて、キツイことやるせないこと悲しいこと、逆に嬉しいことや楽しいこともあったけども、最終的に、読後感はちょいと切なくも凄く暖か~い感じだったぜ。

うん。生と死、、、考えちゃうねぇ。

ラブリー・ボーン

『ラブリー・ボーン』
(ヴィレッジブックス) (文庫)

アリス ・シーボルト (著)

4 件のコメント:

  1. ネコキック2010年3月27日 0:24

    こんにちわん。

    あー この映画のCMみて すごく気になってたのら。
    あー 読みたい。
    映画もいいけど 基本原作を読みたいタイプです。
    うー 読みたい。

    でも今、東 浩紀著
    『クォンタム・ファミリーズ』という本を読んでます。
    SFといえばSFなんだけど ネット上の世界が暴走し、時間が
    ねじれるみたいな話で 専門用語もビシバシ出てきて
    文系でアナログ人の私には
    ちと難しく 5ページほど読むと気絶。
    それを繰り返してます。
    タイケーさんなら サクッと読めるかも。

    これをやっつけたら買って読もうと思います。
    ファンタジー大好き。

    くぅー読みたい。。。。

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  2. ネコキックさ~ん! こんにちにゃ~! コメントどーもありがとー!

    > あー この映画のCMみて すごく気になってたのら。

    気になるよねー。

    > 映画もいいけど 基本原作を読みたいタイプです。

    うんうん。映画もいいんだけどね。

    > 『クォンタム・ファミリーズ』という本を読んでます。

    ちょっとそそられますなぁ。

    > ちと難しく 5ページほど読むと気絶。
    > それを繰り返してます。

    ギャハハハハハハハ! 気絶て!

    > これをやっつけたら買って読もうと思います。

    ネコキックさんにならフツーにオススメできる作品です。

    > ファンタジー大好き。

    イイよねー。

    > くぅー読みたい。。。。

    是非行っちゃってください。

    返信削除
  3. こんにちは
    どもしす♪

    読んでみたいけど
    なんか怖いっす('_')

    >うん。生と死、、、考えちゃうねぇ。

    うーん
    読むべきなんだろうな
    そして映画も観たい
    現実から目をそむけちゃいけないのかな…

    返信削除
  4. 川上ぃ~! こんにちは。 コメントどーもありがとー!

    今日はノーマル「どもしす♪」だね。(ハハ!ノーマルって!)


    > なんか怖いっす('_')

    怖いのは殺されるシーンだけですたい。

    > うーん
    > 読むべきなんだろうな

    べき? 読みたいか読みたくないかであって、べき は違うんじゃねえかな?

    > そして映画も観たい

    俺も観たいとは思うんだけど、あの原作の深さは表現し切れないだろうなぁと思うな。
    映画はその分、別のアプローチでいい感じに行ってるのかもしれないけどね。


    > 現実から目をそむけちゃいけないのかな…

    重すぎだ~よ。
    俺のトピックからそういう印象を受けたんだとしたら、そりゃ俺の文章の至らなさのせいっすわ。 ごめんちゃいちゃい。フガフガ

    返信削除

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