龍馬伝とテロリスト以蔵

涙倍増計画

NHK大河ドラマ『龍馬伝』
本も演者も絵も演出もみんないい！
でも今、仕事が忙しくて、なかなか観られなくて録画が溜っているのだ。

何せ毎日『LOST』を消化して、週末は『アメリカン・アイドル S9』も見ないとね。他に『Glee』も溜まってるし、映画もわんさか・・・

で、龍馬伝。

凄いね、今、龍馬ブームが。
直江兼続のブームの雲散霧消っぷりったらどうだい？えぇ！

で、やっぱ龍馬伝。

千葉道場のさな子さん。
うぅ・・・千葉さな子（佐那）って名前見ると、条件反射で泣けて来ちゃう。

いや、悲しくてじゃなく、温かくも切なくて。

さな子さん役は貫地谷しほりね。
えぇ～！っと思ったけど、頑張ってるね。 ちょっと俺のイメージとは違うけど。

随分前から、いつか千葉さな子さんについて、気合入れてブログトピック書こうと思ってたんだけど、ついこの前、どこぞの情報サイトで、俺が書きたかったこと全部書かれちゃってね。
あららら～って、まぁ、そしたら龍馬ブームが終わってから書こうかなと。


で、龍馬伝。

イイね、岩崎弥太郎役の香川照之。凄くいい！素晴らしいよ。
汚さの演出も素晴らしいね。

平井加尾役の広末涼子、良かったなぁ。かわいい～し。泣いたなぁ～、龍馬との別れのシーン。（再開後の別れもね）

兄、平井収二郎の宮迫もいいけどね。

ちなみに、平井収二郎って、上士なんだぜ。
ドラマじゃ「わしら下士は虫けら扱いじゃ」とかなんとか言ってるけど、平井家は上士。
だからこそ妹を三条家に出せるのさ。下士なら出せない。
でも、上士の中で一番下のクラスで、下士から成り上がれる唯一のクラスなんだな。
微妙～にややこしい。

ついでに言えば武市半平太は下士の中で一番上のクラスの「白札」ね。

加尾ちゃん、ドラマだと兄や武市に無理やり三条家送り出されて龍馬と引き離されたって感じだけど、実際は龍馬は三条家の平井加尾に、か～な～りヤバい情報の要求をしようとして、兄収二郎に「お前、それは勘弁しろや！」って断られてるのね。


でも、なんつーても、福山雅治の龍馬、本当～にいい！

あ、あの、日本に津波が押し寄せて来て、TV画面に津波情報が出っぱなしだった日の回。時計事件ね。切腹になっちゃいそうな仲間を龍馬が逃がすやつ。

あのエピソードを描いてくれたのは嬉しかった。俺の好きな話でねぇ。
長～い大河ドラマでなきゃ挟めないエピソードだな。

あの日、ドラマ後のゆかりの地の紹介コーナーが始まって、まずは街並みだけが映った時点で「ニコライ堂っ！」って叫んだら、その後ニコライ堂が出てきて、カミさんに「おぉ～！」って言われたぜ。エッヘン！


でさ、実は今回は龍馬の話じゃなく、岡田以蔵の話がしたいのだ！

岡田以蔵は幕末の京都を震撼させた稀代のテロリストだ。

でもね、

俺の中の幕末3大泣けるキャラと言えば、千葉さな子さん、饅頭屋長次郎、そして岡田以蔵なのよ。

さてと、

ドラマでは岡田以蔵を佐藤健（たける）が演じてる。佐藤健は仮面ライダー電王だ。ルーキーズにもドレッドヘアで出てたけどイマイチパっとしなかった。

どうやら巷では「なんであんなやつが岡田以蔵やるんだよ」って言われてて、蓋を開けたら「あいつ、意外とイイな」って評価されてるそうだ。

俺は最初っから期待してたけどね、佐藤健（たける）くんの岡田以蔵。
彼は目がイイ。目力あるし、若いのに目で演技できる俳優だし。
最初にテロを実行した時。 やる前とやった後の表情の変化、良かったねぇ～。
って、役者がどうのこうのって話がしたい訳じゃないんだけどね。


以蔵は武市半平太を神のごとく崇拝してる。この人の言う事なら間違いない。盲信だ。

そして、龍馬のことも大好きだ。

尊皇だ攘夷だって話はよくわからない。
わからないので大事な話の時は見張りに立たされてちょっとしょんぼり。

でも武市さんの役に立てれば嬉しいのだ！

武市さんはこんな俺も仲間として認めてくれてる。

「どこそこの某、鬱陶しいのぉ、居なくなってくれたら嬉しいのにのぉ」と、武市が呟く。

武市さん、マジっすか！あいつ居なくなれば嬉しいっすか？喜んでくれるっすか？
マジっすかマジっすか・・・・ハァハァハァハァ・・・

そして彼は初テロに及び、暗黒の世界に墜ちて行く。

ドラマで、以蔵が武市の表情を伺って一喜一憂したりするたび、見てて心が締め付けられちゃうんだな、俺。

そして龍馬との絡みね。

「俺は龍馬が大好きじゃー！」なんて、もう、、、あれはさ、以蔵の最期のシーンの時、俺に思い出させて涙を倍増させてやれって布石だろ？完全に。

バッキャロめ！すでにもう今、泣いてるっての！

ドラマの中で、龍馬の仲介で以蔵が勝海舟のボディーガードをすることになった時とか、「以蔵！真人間になるチャンスだぞ！」とか心の中でだけど、真剣に叫んじゃってる。

時代に翻弄され、利用され、嘲弄された挙句、ぼろ布のように捨てられた、一人の若者。

いや、時代を理由に彼の数々のテロを正当化するつもりはさらさらないけどね。
けど、テロに己を見出すしかなかった彼の人生が、そしてすべてを否定されてしまう最期があまりに悲しい。

岡田以蔵のことがあって、幕末の志士の中で武市半平太だけはどうも好きになれないんだな。
他にも「濡れ仕事」に手を染めてる志士は居るんだけども。


いや、しかし、幕末って本当～にドラマだよな。