2011年8月16日火曜日

家族旅行2011 (一日目)

今こそ・・・

夏休みも娘が部活で忙しい今年、一時は家族旅行計画が危ぶまれたが、うまいこと俺の夏休みが娘の部活休みと重なり、どうにか行けることとなった。

一昨年、去年と、夏の家族旅行はアクティブ系だったが、今年は見て楽しむ系だ。


朝5時起床。

窓の外、東の空に赤い太陽。
各自身支度を整え、荷物を車に詰め込み、予定時間を20分ほどオーバーして6時20分、出発。

常磐道を北上。途中、SAで朝食。
さらに常磐道を北上し、磐越自動車道に乗り入れる。
磐越小野出口で降りて北東へ。 我が家から280kmほど走り、最初の目的地に到着!


32km地点 『あぶくま洞』

なかなか評判の高い鍾乳洞、あぶくま洞。 ここは福島原発から32km地点。
今年の家族旅行、一泊目は福島なのだ!
今こそ福島!オー!イェーイ!

あぶくま洞手前の道路、大震災の影響で片側が潰れていて、1車線で交互通行になっていた。
通れる幅も狭く、バスが入れず、団体客が来られなくなってしまったそうだ。

「福島」の風評被害でどこもかしこもスカスカだと聞いていたが、近頃は少しずつ客足も戻ってきてるようだ。
あぶくま洞もちょいちょい見物客の姿はあった。
それでも「すいてるなぁ」って感触ではあったが。


中に入る。 おー、涼しい~。 年間を通して約15度だそうだ。

この鍾乳洞、始めの方は「あんま大したことないな」って感じだが、段々いい感じになってくる。
「冒険コース」は料金が余計に掛かるが、狭いところをくぐって行ったりでなかなか面白い。

通常コースと冒険コースの分岐点に居るおじさんに話を聞いてみた。
「お客さんね、いつもの1/10だね。風評被害もあるけど観光バスが入って来られなくなっちゃったからねぇ」(←実際は福島弁で)

そっかー。大変だなぁ。

一番凄いのが出口前の最後のちょっと広くなってるエリア。
8,000万年掛けて作られた大自然の驚異と神秘を味わいやがれ~って感じだ。


あぶくま洞を後にし、近所の手打ち蕎麦屋で昼食。
店の中にジュークボックス! ディスプレイされているEPジャケットは杉田二郎・松本ちえこ・小柳ルミ子だった。
凄い!凄過ぎるぜ!

腹ごしらえ完了。次の目的地へ。


命拾い

カミさんが少し寝たいってことで後ろの席へ行き、娘が助手席に座った。
磐越自動車道を走っていたら、俺まで眠気を催して来た。

「ヤベ・・・眠くなってきた」
すると娘、「寝ちゃダメーーー!」
「あー、眠い・・・眠いぞ・・・」
「ダメダメダメー! 梅食べる?乾燥梅」
「あー・・・、くれ・・・、眠い・・・」
「ちょっと待っててぇーーー!」ガサゴソガソゴソ・・・
「駄目だ。頼む、3秒間だけ目をつぶらせてくれ・・・」
「目ぇ閉じちゃダメーーー! 待ってー!」
ようやく梅を取り出し、俺に食わせた。
酸っぱ! クエン酸が身体を駆け巡り出した。
「うぉ~~~~!目ぇ覚めたぜ~~~~!」
「良かったー!」
「お前の小さな勇気が尊い4つの命を救ったんだな。とーちゃんはお前を誇りに思うぞ」
娘が車の中からデジイチで撮影



会津若松市内 『鶴ヶ城』

敷地に入ってから駐車場まで結構な距離があり、場内制限速度5km/h厳守となっている。
えぇ~!5km/hて!  挑戦してみたが、できなかった。 8km/hが限界だ。精神的限界。


何年か前に屋根瓦を葺き直し、幕末の頃と同じ、赤瓦にしたんだそうだ。
赤瓦? 赤くねーじゃん。 いや・・・赤と言えば・・・赤かも。

城としてはかなり美しい。
中はありがちな展示会場。 昔のままの城ってなかなか無いやね。
ん?・・・長野の松本城って昔ながらの構造だったっけ? よく覚えてない。

歴代城主にまつわる展示や、刀剣、火縄銃なんかの展示があってなかなか面白かった。
白虎隊の肖像画が並んでるところもあって、グっと来ちゃうね。

天守閣からの眺めはすこぶる良い。(あまりに気持ち良くて写真撮るの忘れた)
昔々、ここから敵の軍勢が向こう~の平野に展開している様を見て「わー、来た~!ヤベー!洒落んなんねー」とか思った城主も居たんだろうか?居ねーか?と歴史的感慨に浸る。


暑いし、疲れちゃったな。
次の目的地、野口英世青春館(すぐ近所)はパスするか? ・・・満場一致で可決成立。

宿へ・・・


裏磐梯 『カントリーイン 森のゴリラ』

昔々、冬はスキーを楽しんでいた頃、俺のスキーの師匠、このブログにも時々コメントを入れてくれる、どぼちょんBさんに連れていって貰ったペンション『森のゴリラ』へ。

過去、どぼちょんBさんと3回ほど行ったことがあるが、最後に行ったのは・・・何年前だ?15~18年前? 20年か?
スキーシーズン以外で行くのは初めてだ。
オーナーの、押し付けがましくない「こだわり」と、美味しい食事が魅力の宿。

ちなみに「森のゴリラ」は高村光太郎の一つの詩のタイトル。
読んだことあるんだが、内容すっかり忘れてしまった。


当然のことながらオーナーは俺のことは覚えてない。
夕食前にあれこれ話している時に、最後に来た時の話をした。
スキーをしに来てるのにテニスラケットケースみたいなものを持ち込んで、
「何でスキーなのにテニスラケット?」とオーナーに聞かれ、
「いや、これギターなんです。ホラ」と、ジッパーを開いて電池で鳴るミニギターを見せた俺。
「え!でも何でギター?」
・・・の話をしたところ、オーナー、「あーーー!そういうことありましたね!!!あの時の!?」

その時は、どぼちょんBさん、どぼちょんBさんの妹君、俺、カミさんの4人で、どぼちょんBさんが運転する車で行ったのだが、長い道中のために俺がギター持ち込んで、車中でずぅ~~~~っと歌いまくっていたのだ。


ナイトハイクとホタル観察

美味しい夕食に舌鼓を打ち鳴らしまくった後は星空観察?・・・あらら、曇ってるじゃ~ん。星見えないじゃ~ん。
するとオーナー、近くの広場に行けば雲の切れ目から少しは観られるかもしれないし、今ならまだ蛍も見られるかもしれませんと。
え!ホタル!?マジっすか!マジっすか!
オーナーが車で連れて行ってくれた。

かなり空が開けた広場。奥は沼地と森。
生憎の曇り空で、切れ目から北斗七星は見えたが他はNG。 残念。
それじゃあホタルを探しに行きましょう と、沼地の方へ。
懐中電灯などは使わず、月明かりだけで歩いて行く。
最初は暗くてあまり見えないが、目が慣れてくるといろんなものが見えてくる。これぞナイトハイク。
案内しながらのオーナーの話は非常に興味深い内容で、子供らも引き込まれていた。

「この辺に良く居るんだよ・・・あ!ホラ、あそこ!」
おぉ~! 沼地の藪の中に緑色の小さい光がゆっくり点滅している。
「わーーー!ホタルだホタルだー!」 俺、大喜び。 子供たちは初ホタルでチョー大喜び。
藪の向こうに飛びながら光ってるホタル。
おっと、あっちにも・・・、あ、こっちにも・・・
多くはないが、チョイチョイ出てくる。
オーナーがホタルを捕獲し、息子の手の中に入れてくれた。 手の中で光るホタル。
うっ、ヤベー。俺が『火垂るの墓』の節子を思い出して泣き出す前にそのホタルを逃してくれ!
上はホタル、下は月

沼地を一周回って来ると、一匹のホタルが俺たちの歩速に合わせるようにすぐ傍を飛んでついて来た。
ファンタジーだぜ!ベイベー!

ホタルは旅行の予定には入ってなかったのでスーパーラッキー感炸裂だった。

ホタルと夜の森と森のざわめきを堪能し、宿に戻った。




その日の宿泊客はウチらだけ。
小さい宿ってのもあるけども、あぶくま洞の客の入りが例年の1/10という話をしたら、ここらも同じような感じだとのこと。
オーナーはペンション業の傍ら、ネイチャーガイドの仕事も請け負っているそうなのだが、大震災以降、パタっと無くなってしまったそうだ。


風呂の後、オーナーと音楽の話や、あれやこれやの話を楽しみ、そして就寝。

明日は五色沼行って喜多方行って・・・


2 件のコメント:

  1. どぼちょんB2011年8月17日 1:20

    どもっす!

    いや~~懐かしいなぁ。。。
    森のゴリラ
    Taikeiと最後に行ったのはあれですよ,
    昭和天皇後崩御の時ですね
    猫魔スキー場で半旗を見てなんとなくむ虚しさを感じたの覚えてます

    お客さんがTaikeiファミリーだけですってか!!
    夏のハイシーズンだというのに信じられません
    20年以上前の夏に居候させてもらったことがあるんですが、あの頃は7,8月は連日満室でしたよ
    たいした仕事も出来ない俺が雑務に追われ毎日睡眠時間が3時間程で「ぜってーペンションなんて出来ない!!!」と痛感したことを覚えてます

    蛍は中瀬沼に観にいったのかな?
    昔はゴリラの庭でも毎日観れたんですけどね
    本当に灯りを消せば窓の外にうじゃうじゃいましたよ
    やはり裏磐梯も観光地化で本当の自然が減ってきているせいでしょうかね

    それでも俺には裏磐梯は心の故郷なんです

    大好きなところです

    今度ゆっくり話しましょう!

    楽しみです

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  2. どぼちょんBさ~ん! コメントどーもありがとー!

    > 昭和天皇後崩御の時ですね
    > 猫魔スキー場で半旗を見てなんとなくむ虚しさを感じたの覚えてます

    うん。駐車場入ったら半旗出ててね。「あ、、、逝ったんじゃん」なんつーてね。
    ゲレンデはBGM自粛で、レストハウス入ったら小渕官房長官が「平成」の文字を掲げてたやね。

    って、あれ、最後じゃなくて俺の初ゴリラだよ。マジでマジで。
    どぼさんと森のゴリラ行ったのは3回。

    1. 平成元年初日
    2. 二人で行って滑りまくって身体ボロボロ
    3. 車の中でギター鳴らしまくって歌いまくり

    1.の時、俺とカミさんはトレーナーとスエットパンツって格好の上からジャンプスーツ型のウエア着ててさ、
    そんで、宿に行って、「着替えたら下で集合」って時、俺らはウェア脱いだだけで速攻降りてったんだよ。
    そしたらオーナーに「速いな!いや、それ、さては着替えたんじゃなくて脱いだだけだな」って突っ込まれました。

    2.の時は、飯とトイレ以外は休まず滑りまくって、帰り、車の加速に首の筋肉が耐えられず、後ろにボヨヨヨーン。減速時は逆に首が前方にボヨヨヨーン。

    3.の時はブログに書いた通り。

    もしかしたら2.と3.が順番逆かな?・・・ いや、俺は3.が最後だと思うんだけどな。


    > お客さんがTaikeiファミリーだけですってか!!
    > 夏のハイシーズンだというのに信じられません
    風評被害、ハンパねーですね。

    > 蛍は中瀬沼に観にいったのかな?
    多分。

    > やはり裏磐梯も観光地化で本当の自然が減ってきているせいでしょうかね
    なんかね、何年か前、近所の川が大水で氾濫したんだってよ。その時、ホタルがごっそり持って行かれちゃったんだってさ。
    それでも少しずつ戻って来てるってさ。

    > それでも俺には裏磐梯は心の故郷なんです
    イイですな~、「心の故郷!」

    > 今度ゆっくり話しましょう!
    是非是非。マジでマジで。色々~とね。ハハハ。
    猫魔スキー場も行きたいですねー。

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