虫が大嫌いな方、羽化写真アリ要注意
ガキの頃、夏休みはちょくちょく早起きして近所を徘徊した。
ってヘンタイ野郎かよ!
違う違う!
他人の家の庭、神社の境内、公園、江戸川河川敷なんかにフラっと顔出して虫を観察したり捕まえたり、太くて高い老木の根本で妖精の足跡を検証したりなんてことをしていた。
そんな中で、蝶の羽化や蝉の羽化に立ち会ったことがある。
蝶の羽化は何度かお目に掛かったが、蝉の羽化は一度だけだった。
羽化の一部始終をじっと微動だにせずに見守り、神秘的な感動に浸っていた俺は、「羽化をじっと見守る少年」というタイトルの蝋人形のごとしだった。
「とーちゃんは蝉や蝶の羽化を見たことあるんだぜ」
「えー、ほんとー?」
「今度見にいくか?」
「行くー!」「見たいー!」
ってことで、凄まじく早起きして羽化の瞬間を探しに行ったのが2年前の夏。
この時は羽化する蝉には出会えなかった。
抜け殻は履いて捨てるほどあるのに、なんでだろう?・・・
ネットで調べてみたところ、蝉が羽化する時間帯は朝じゃなくて夜だった。
日没後から夜半過ぎくらいまで。
するってえと俺が見たやつは、かなりトチ狂ったスーパー呑気者の蝉だったのか。
子供らとリベンジを誓ったものの、なんやかんやで2年も経ってしまった。
「よし!蝉の羽化を見に行くぞー!」
「うおー!」「ガオー!」
と勢い込んで土曜日の夜、近所の公園へ繰り出した。
【6:50pm】
近所の公園に乗り込み、立ち木を一本ずつチェック。
なかなか居ないもんだ。
もっと遅い時間じゃないと出てこないのか?・・・
と、少し太めの木にそれらしきものを発見!
これは空蝉か?幼虫か?
触ってみたらもぞもぞ動いた。
「おい!居たぞー!」
子供ら駆け寄ってきて観察開始。
お、ここにも居た。あ、あそこにも。
同じ木に三匹の蝉の幼虫が居た。
仔蝉達は力強く木を登って行く。
早く止まって羽化の準備に入らないものだろうか。 あまり上に行ってしまうと観察も難しくなり、写真も撮れなくなる。
「ちょいとちょいとおまいさん達」
などと声掛けしつつ、3匹の仔蝉達を捕まえて木の根元へ移動。
「とーちゃん、なんで?」
「あんまり上行ったら見えなくなっちゃうじゃん」
「大丈夫なの?」 なんだかちょっと心配そうな子供達。
ま、今回の羽化撮影はぶっちゃけ「やらせ」なのである。ハハ!
とにかく待った。 ひたすら待った。
子供らはじっとして居られず、あっち行ったりこっち行ったり。
俺は、あの夏の日の蝋人形モード。
【8:09pm】
動きが緩慢になった一匹をターゲットに定める。
【8:28pm】
そろそろ事が起こりそうな雰囲気。 子供らと注視。
仔蝉のおしりの部分が中で微妙にヌルっと動き、現場が盛り上がる。
おー!背中割れたじゃん!
あーほんとだー!
割れてるー!
う~っわ、出てきたでぇ~
出てきたー!
出てきたー!
目ぇ見えてきたー!
キモー!
変な色~!
頭全部出たなぁ
わーわー
ワーワー
胸も出てきたなぁ
ワーワー
わーわー
凄い角度で出てきたぞ!
わー!
おー!
なんじゃ!その体勢!!
えーーー!
えーーー!
と、ここで、お出かけしてるカミさんを迎えに行く時間になってしまった。
「残念ながらこれまで。かーちゃん迎えに行くぞ。」
「はーい」「はーい」
後ろ髪を引かれつつ、車でカミさんを迎えに行った。
っつっても近所だ。
カミさん拾って帰宅し、みんなで夕食という段取りだったのだが、カミさんも一緒に羽化の続きを見に行くことになった!
おー!だいぶ羽伸びてきてる
わー
すげー
ぉおおおお!(カミさんも羽化見るの初めて)
すっかり身体も抜けて下に移動
羽の線が緑色だねー
白~~~~
綺麗ねー
すっかり羽も伸びた
見られて良かった~
凄い凄~い
凄いね~、綺麗ね~
ここから先、硬化まで見てたら朝になってしまうので観察終了。
見られて良かったぁ。
子供らもカミさんも「見られて良かったぁ」 あー、そりゃ良かった。
追記:
写真の蝉はアブラゼミです。
羽化したての美しさにびっくりです。
日本ではその辺にゴロゴロしている蝉ですが、翅が半透明でない蝉は蝉的には非常に珍しいそうです。
ちなみに学術的に正確に記すると、
動物界 節足動物門 昆虫綱 有翅昆虫亜綱 カメムシ目(半翅目) ヨコバイ亜目(同翅亜目) セミ上科 セミ科 セミ亜科 アブラゼミ族 アブラゼミ属 アブラゼミ
だそうです。
どもです
返信削除>休みはちょくちょく早起きして近所を徘徊した。
ってヘンタイ野郎かよ!
俺ジャンかよー
そんなことないか ダハハー
>俺が見たやつは、かなりトチ狂ったスーパー呑気者の蝉だったのか。
スーパーウルトラせっかち蝉君だったんじゃないのかに?
どっちだろうね??
いやいや感心、感服、敬服です
今回のトピはこれかなり貴重ですね
日本中のブログの中でもトップだよこれ!
ブログ大賞に輝いているよ
素晴らしいよ、タイケ!
感動をありがとう、本当に頭が下がります。
それにしても神秘的なんてもんじゃないですね
写真を見ながら怖くなってしまいました
「どういうこと」なんでしょうね蝉の存在って?
蝉って何年も土の中にいて
地上に出てきてほんの数日で子孫を残していなくなっちゃうんですよね
それを考えるとあの鳴き声も神秘この上ないですね
何か我々人間に対するメッセージにさえ聞こえます
明日からは蝉の声を聞く度に生命の神秘に
生命の存在に感謝します
もちろん今回のトピのお蔭様です
蝉、昆虫に限らず生命の神秘・奇跡
命の尊さをタイケは子供達に教えているんだろうな
もちろん「存在」の神秘奇跡、そして感謝と愛に繋がるんでしょうね (大涙大泣)
何度も言うけれど貴重な記録ですよこれは
パチパチ拍手なんてもんじゃないですわ
アタシャ恥ずかしいですよ自分が
>【9:13pm】
すっかり羽も伸びた
見られて良かった~
凄い凄~い
凄いね~、綺麗ね~
スゴイねー
大泣きだよタイケ
ホントにありがとう
>子供らもカミさんも「見られて良かったぁ」 あー、そりゃ良かった。
このブログみてる俺たち皆も良かったー
です!
川上ぃ~! コメントどうもありがとうござる~!
返信削除> スーパーウルトラせっかち蝉君だったんじゃないのかに?
なるほど!そっちの可能性もあらあねぇ。アハハ!
> ブログ大賞に輝いているよ
大袈裟だよ~!川上ぃ~!
> 素晴らしいよ、タイケ!
> 感動をありがとう、本当に頭が下がります。
いや~、こちらこそどうもありがとうございます。
> 写真を見ながら怖くなってしまいました
うん。チト怖くなるよね。
> 「どういうこと」なんでしょうね蝉の存在って?
本当に神秘ですね。
幼虫の間は目は無いらしいです。
羽化が近付くと出てくるんだってさ。 合理的だわね。
> 明日からは蝉の声を聞く度に生命の神秘に
> 生命の存在に感謝します
> もちろん今回のトピのお蔭様です
アハハ。何よりっす。
> 蝉、昆虫に限らず生命の神秘・奇跡
> 命の尊さをタイケは子供達に教えているんだろうな
いや、とりあえず好奇心満たそうぜぇな程度で、そこまで深くはないですけど、そういうところにまで行き着けば良いわなぁくらいのもんです。
> 何度も言うけれど貴重な記録ですよこれは
んなことねーだよぉ。
> このブログみてる俺たち皆も良かったー
> です!
いや~、本当に何よりです。 恐縮っす。
タイケーさん こんにちは
返信削除すごい写真ですね~~~!
ツクツクボウシですかね?
私も子供と見たい!
っと思うのですが
どうも虫系は苦手で・・・w
あっか~ん! こんにちは。 コメントどうもありがとうござる~!
返信削除> すごい写真ですね~~~!
どうもありがとうございまする~~~!
でも、その気になれば誰でも撮れる写真だよー。
ま、フツーはあんましその気にならないってところがミソだわね。
> ツクツクボウシですかね?
あー!トピックに書いてなかったー!
これ、アブラ蝉です。 (後でトピックに追記しておきますだ)
あんなに焦げ茶色な奴なのに、羽化したてはこんなに美しいのよ。凄いでしょ?
> 私も子供と見たい!
見てみよう!
> っと思うのですが
> どうも虫系は苦手で・・・w
あらら。そりゃ残念。
でももしもお子さん達が興味を持ってるようなら、あっかんは見なくても付き添いで付いて行ってあげれば?
事前の虫除けをお忘れなく。
懐中電灯は必須です。
街灯あるし、ケータイをランプ代わりにしてもイイし・・・と思ってたけど、やっぱ懐中電灯は必要でした。持って行って良かったー。
飲み物もあるとイイです。
猫は連れて行かないでください。蝉を食べちゃいます。
す・すごい!!
返信削除私は、「虫が大嫌いな方、羽化写真アリ要注意」に該当するのですが、そんな私でも感動しました!色もキレイ・目も可愛い♪
でも、画像がこれ以上大きくなると、直視する自信がありません・・・
そんな我が家は、虫とは無縁の生活です(笑)
この貴重な画像を、子供たちに見せてみます。
ありがとうございます。(事前にお礼)
スミレさ~ん! コメントどうもありがとうござる~!
返信削除> 私は、「虫が大嫌いな方、羽化写真アリ要注意」に該当するのですが、そんな私でも感動しました!色もキレイ・目も可愛い♪
おお!そーですか!それはそれは。大変嬉しゅうござりまする~。
> でも、画像がこれ以上大きくなると、直視する自信がありません・・・
アハハ。そりゃそうでさね。くれぐれも写真をクリックしないようご注意を。
虫が好きでも写真がデカいと怖いかなと思って、リンク先の写真はいつもよりやや小さめなんですけどね。
> そんな我が家は、虫とは無縁の生活です(笑)
どっちかっつったら、その方が良いですよね。
> この貴重な画像を、子供たちに見せてみます。
> ありがとうございます。(事前にお礼)
いえいえ礼には及びません。
見ていただければ何よりです。
いっくらでも見倒してやっておくんなさいまし。