2009年3月9日月曜日

STAND BY ME

何にもまして重要だということは、口に出して言うのが極めて難しい
なぜならば、言葉が大切なものを縮小してしまうからだ
by ゴードン・ラチャンス (Stephen King作 "The Body" より)

ティーンネイジャー(ティーン・エイジャー)って何歳からかご存知?
10代はティーンネイジャー? 10歳から? うん、俺もそう思ってた頃がある。

じゃ、いくぜ。
10 は、テン
11 は、イレヴン
12 は、トゥェルヴ
13 は、サーティーン おぅ!キター! ティーンだよ!
ってことで、ティーンネイジャーは13歳からでした。


さてさて、、、


STAND BY ME

この場合の STAND は、立つ よりも 居る の意味の方が近い。
俺の傍に居てくれ くらいの意味だ。

さてこの STAND BY ME。
言わずと知れた、かの名曲、ベン・E・キングが1960年代にヒットさせ、ジョン・レノンが1975年に”ロックン・ロール”というアルバムでカバーして再ヒットさせた。
まぁ知らない人は居ないだろう。 ステン・・・バィ・ミー オォ~♪

そして、STAND BY ME と言えばもう一つ、忘れちゃならないあの作品。
スティーヴン・キングが1982年に発表した中篇小説のなかの一つだ。
1986年に映画化されヒットしたので、これまた知らない人は居ないだろう。

実はこの作品 - 小説の方ね - 、原題は "STAND BY ME" ではない。
原題は "The Body" だ。 日本語だと 『死体』 だね。 『身体』じゃなくて、ここはあくまでも『死体』

映画化に際し、映画作品のタイトルが STAND BY ME となった。
映画ではなかなかゴキゲンな多くのオールディーズナンバーが使われている。
主題歌であるベン・E・キングの『スタンド・バイ・ミー』は最後シーンからエンドロールに掛けて流れる。

うん。あれは絶対にジョン・レノン版じゃなく、ベン・E・キング版じゃなきゃダメだ。うん。
色んな意味で、この曲とタイトル、ジワ~っと利いてくるんだなぁ・・・


原作が日本で訳出されたのは1987年、日本で映画が公開されるちょっと前のことだった。
この時、映画版のタイトルを拝借し、小説の邦題が『スタンド・バイ・ミー』になった訳さ。


なんでこんな話をしてるのかっつうと、、、

俺は近頃『再読キャンペーン』を張っている。

通勤の行き帰りは電車内で必ず本を読んでいるので、どんどんどんどん本が増えて行く。
洒落にならんので、ここ数年はゆ~っくり読むようにしていたのだが、それでも増えて行く。
なので、しばらくは今まで買った本を再読しようってことなのだ。

そして、つい先日、『スタンド・バイ・ミー』を読み終えたって訳。

同じ小説を読むにしても、読む時の年齢や状況やなにやらで捉え方や感じ方が随分違ってきたりする。
だから再読も面白いし楽しめる。
新たな発見もあったりする。


『スタンド・バイ・ミー』、再読は今回で2回目。つまり読むのは3回目。

初めて読んだ時は「これはイイ作品だな~」と思った。

次に読んだ時(多分10年くらい前)、新たな発見があった。
「これは名作だ!」という発見だった。

そして今回、3度目に読んで、またまた新たな発見があった。
「これは凄~い名作だ!」ってことだ。

帰りの電車で読み終えた時、たまたま座れてたんで、深~い余韻に浸ったねぇ。
目を閉じて下向いて、まぁ寝てるフリして涙を隠したねぇ。

深いなぁ・・・堪らんなぁ・・・
”ティーンネイジャーになりかけの頃の、ゴキゲンな友人らとの日々と冒険譚” とかそんな単純で薄っぺらな話じゃない。
空虚・不条理・インチキ・友情・喜び・哀しみ・冒険・愛・葛藤・恐怖・勇気・怒り・信頼・”子供”社会の不文律・希望・大いなる希望・別れ・不条理・・・あぁ・・・


TV放送も含め、映画を観た人は多いことと思う。
そして、観た人の多くは、そこそこ以上、あの作品を気に入ってるんじゃないかとも思う。(”願う”かな?)

もしも映画を観ていて、そこそこ以上気に入っていて原作を読んでないのであれば、読むことを強くオススメするよ。
また逆に、原作読んでるけど映画はまだって場合も、映画を観ることを強くオススメするね。
この際、どっちもまだでもどっちもオススメでぇ!

この作品、間違いなく凄い名作だ。 本当~に名作だ。

映画は映画で、あれも名作。
あの原作の映画化としては申し分ないと思う。
けど、映画と小説ってのはやっぱり違う。
映画には映画にしかできないことがあるし、小説もまた同様だ。

キングの作品はみな、それを読んでいる時と読後の余韻の中に居る時、その物語の世界は確実に存在している。
物語に登場するすべての人たちも意思を持つ車もバーガーキングもコカコーラも魔物もゴーストも超常現象もその街もその世界も・・・すべて確実に存在している。
この”確実に存在させる”ことができる作家こそが、超一流の作家なんだと思う。


小説読んだら無性にまた映画が観たくなり、金曜日に Amazon でDVDを発注しちまった。

発注する時にキャストを見てて、お!

そういやリヴァー・フェニックスってどうした? 近頃見かけないけど・・・

そしてびっくり! 作品中、エース・メリルって名前の不良のお兄さんが出てくるんだが、なんと、その役を演じてるのがキーファー・サザーランドだよ!
キーファー・サザーランドってのは、Twenty-Four のジャック・バウワーだよ!
おぉ~、そうだったのか!

クソー!DVDを今すぐ発送しろ! 黙れ!今スグだ!(← もちろん、ジャック・バウワー風に)


そしたらなんと、日曜の朝に届いた。 早っ!

日曜の夕方、家族全員で観た。
やっぱイイなぁ~。 原作もイイけど映画もイイ。
でも、原作読んでた方がより深く映画の良さが染み入るぜ。

小1の息子は訳がわからず。 小4の娘は面白いと言っていた。
俺はクリスのために泣いた。


エース・メリルを演じたキーファー・サザーランド、若かったぁ!
思わず写真撮っちゃった。


そして、特典映像観てびっくり。
クリス役のリヴァー・フェニックス、1993年に23歳で亡くなっていたとは・・・
あ~、実にもったいない・・・
作品中のクリスと重なって、また泣き・・・


あぁ、今回も長いトピックを書いてしまった。
最後まで読んでくださった貴方に神の祝福があらんことを。。。

でもまだまだ全然書き足りないくらい、『スタンド・バイ・ミー』は名作なのだ。
少なくとも俺の中では。

4 件のコメント:

  1. どもです
    映画は何度か観ました(LDあったかな・・・)
    最近又観たいなと思っていました
    今見たら当時見た時と又違って
    深く深く来るんだろうな・・・

    >空虚・不条理・インチキ・友情・哀しみ・冒険・愛・葛藤・恐怖・勇気・怒り・信頼・”子供”社会の不文律・希望・大いなる希望・別れ・不条理・・・あぁ・・・

    うん・・・言葉にならないよね(不条理が二度あるけれど意味深で意図的?)
    虚しいです、でも希望、過去があって、今が偶然必然の積み重ねで存在して(神のご加護の元で、皆がいて自分がいて、愛なんだよね)とにかく今こうして意識がある奇跡に強い愛と奇跡を感じぜずいられなく、よかったのか悪かったのかも含めて・・・
    今見たら、読んだら、熱い涙、泣くだろうな・・・
    エンディングでの「STAND BY ME」
    本国アメリカでのどこの映画館でも全員が立ち上がり映画にあわせて全員が誰も帰らず熱唱してたという事を聞いたことがあります。
    それを聞いてまた、クぅーーー涙。

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  2. 川上ぃ~! コメントどーもありがとー!

    > 最近又観たいなと思っていました
    おー、タイムリー!

    > 不条理が二度あるけれど意味深で意図的?
    意図的も意図的。
    原作読むと超納得できると思うよ。
    ただ、不条理も含めて、いろんな事折り合ったり乗り越えたり、あるいは妥協して行きながら大人になっていくんだわね。


    > よかったのか悪かったのかも含めて・・・
    そうそう。そこそこ。 悪かったことも含めて良かったのよ!でも切ない・・・

    > 今見たら、読んだら、熱い涙、泣くだろうな・・・
    泣きだよほんと。

    > 本国アメリカでのどこの映画館でも全員が立ち上がり映画にあわせて全員が誰も帰らず熱唱してたという事を聞いたことがあります。

    そのテンション、俺には理解できないなぁ。すごく能天気な感じがしちゃう。
    能天気な捉え方ってもアリだと思うけど、俺は違うわ。
    それとも「俺達のあの時代!」ってテンションなのかな?
    それならちょっとは理解できるけど、物語の本筋とズレてるような気がする。
    まぁそれも楽しみ方としてアリはアリだけどね。

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  3. タイケーさん こんにちは

    いや〜私、みたことないんですよ〜〜(^_^;)
    今度観てみよ〜〜。

    返信削除
  4. あっか~ん! こんにちは。 コメントどーもありがとー!

    > いや〜私、みたことないんですよ〜〜(^_^;)

    なぬ! あわわわわわ!大変だぁ~!
    いや、大丈夫だ!あっかん!落ち着け!落ち着くんだ!
    まだ大丈夫だぞ。まだ間に合う。
    だから落ち着いて、一刻も早く、観るか読むかするんだ!

    読んでから観るのがオススメだけど、
    観てから読んでからまた観るってのもオツかもだぞ。

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