転回禁止違反のお父さんハーレーで埠頭へ

伊達じゃないのでねぇ

大型バイクでのUターンってのは油断できない。 集中して、うぃ～っと、スムーズに、美しく、オー、イェ～イ！ 決まったぁ！

こういうの、スゲー気分が良い。

土曜日、俺一人で出勤することになり、ハーレーで勤務先へ向かった。
ちょっと遅めに出たせいか、あるいは3連休初日のせいか、道路がことの他混んでいて、暑くて熱くて参った。
あー冷房が恋しい、あー冷たいジュース飲みてぇ。
そのせいか、勤務先まであと5分ってところで右折すべきを左折してしまい、ざっと標識を確認してからUターンしたのだ。

Uターンしてすぐに赤信号に引っ掛かり、信号待ち。

と、右後方から突如現れたチャリ警官。
彼が喋り出す前に、俺はすべてを察し、理解していた。

ぅわっちゃー、やっちまったんだな、俺。

「はい、転回禁止違反です」
「え゛ー！マジですかー！」（もう分かってたけど敢えて）
「マジですよー。端に寄せてエンジン止めてください」

あー、参った。やっちまった。もっとちゃんと確認しなきゃいけなかったんだわ。
何しろ暑くて熱くて、あージュース飲みてぇ。

チャリ警官が話を始めた。
「あのね、お父さん、あそこに標識ありますよね・・・・・」

あー本当だ。標識、思いっきり立ってた。
っていおいおいおい、ちょっと待て。お父さんって何？　お父さんって言ったぞこいつ。 お父さんて、　何？　俺は君のお父さんになるほどの歳じゃないぞ！コラ！　そりゃ君、俺より若いけど、パっと見30代前半ってとこだろ？　そんなお前のお父さんか？ 俺は一体何歳だ？
仮に君がめちゃめちゃ老け顔で、25歳だとしても、も？、も～、それはアリか。 ゲゲ！　ってうるさ～い！ボケぇ～！
じゃなくてお前！まさか！ 俺の知らぬ間にウチの娘とねんごろになってのその言いようか！？　君にお父さんと呼ばれる筋合いはない！！！
お父さんて、　お父さんかい？、　お父さんかよ？　お父さんなのか？　お父さんお父さんお父さんお父さんカバディカバディカバディカバディ


「ということで、ゴールド免許でもこれはダメです。切符切りますんで」

俺は君のお父さんじゃないぞ。　何だ？お父さんって。俺はそんなにお父さんな格好か？　結構派手なヘルメットだぞ。　ヘルメットから見えてるこのツラがか？ これがお父さん面か？ 失敬だな、君！ お父さんて、　お父さんて、　お父さんて、

警官、俺の目の前で反則金の振込み用紙をひらひらさせながら、
「ゴールド免許だと、振込みとかしたことありませんか？」

てめぇ、コノヤロー！お父さんをナメんなよ！
「いや、あるよ。あるある。全然ある。昔、何度振り込んだかわかんないくらい、しょっちゅう振り込んでたし。説明？要らないよ、覚えてるし、分かるし」

「では、ここに署名をお願いします」
「あいよ」　サラサラサラ

「そして、えっと、印鑑はお持ちじゃないですか？」
「持ってないねぇ」
「それでは左手の人差し指を・・・・・」
彼がそれを言い出す前から左手人差し指を出してスタンバってる俺だぜ。
「あ、はい、では、この黒い方に・・・・・」
彼が黒い方と言うより前に、朱肉の隣りの黒いインクの塊に人差し指を付ける俺さ。

所定の位置に拇印を押した。
「はい、人差し指を親指でスリスリスリってやるとインクが・・・・・」
彼が言うより先にスリスリやってインクを落とす。

「あー、良くご存知ですね」

お父さんと呼ばれるまでに重ねた歳は伊達じゃないのでねぇ。


そして現場を後に。
う～ん、暑さのせいなのか、「お父さん」が尾を引いたのか不明なのだが、またもや道を間違えてしまった。
あらららら、ここどこだ？　おっと、レインボーブリッジ。　芝浦埠頭近辺に来ちゃった。
芝浦埠頭っつったら高校生の頃、授業を抜け出して息抜きに来て以来だ。（歩いて来られたのだ）
そうだ！今日は帰りに懐かしの芝浦埠頭寄って、レインボーブリッジ背景にハーレーの写真でも撮ってみるべ。


職場到着。 ハーレーはビルの敷地内に駐車。

改めて青切符と反則金振込用紙を見てみる。
うぉ～～～、6,000円かぁ～～～、痛たたたたたたたたた

お父さんが打ちひしがれてる様

夜、仕事上がって我が青春の芝浦埠頭へ向かう。
職場からすぐ近所なのに今まで行かなかったのはなぜだろう？

埠頭の一番端の辺りから入ろうとしたところ、なんと、バリケードで封鎖されていた。
一般人は立ち入り禁止とな。 え゛ー！昔は自由に入れたのに。

もうちょっと先の入り口をアタック。
やっぱり鉄柵で阻まれた。

その先の入り口は？
開いてはいたが「立ち入り禁止」の看板。
はっは～ん、川上がGT-R買った時のブログの写真は、ここから入ったんだな！
トピックにも本当は立ち入り禁止なんて書いてあって、何で？と思ったんだが、こういうことだったのか。

仕方なく芝浦埠頭はスルー。 試しに隣りの品川埠頭に向かってみた。

入れるかな？　あ、入れた。　けど縁までは行けず、途中まで。
レインボーブリッジ見えるかな？　あ～、見えるけど、微妙～。
ブリッジ側の端っこは行けたものの、金網越し。　見える範囲も微妙。　離れてみてもやっぱ微妙。

ま、とりあえず金網越しで、一部分だけだけど。

金網に取り付いて三脚なしで撮ってみたが、やっぱりブレたので小さい写真で。

もう一枚、もっとワイルドな背景になるかと思ってたけど、地味だった。しっかし俺のハーレー、カッコイイ

ま、品川埠頭は、そうねぇ、どってことないね。
芝浦埠頭行きたかったなぁ。
でもハーレーで寄り道できて良かった良かった。

まぁしかしあれだね、暑いの熱いの、クーラー恋しいの、ジュース飲みたいのってね、そんなんで注意散漫になってたってことでしょ、切符切られたってのは。
標識見落としで済んだのはラッキーで、事故にも繋がり兼ねないことだよねぇ。
それを気付かせてくれたあのチャリ警官には感謝するべきだな。あぁ。
でも、「お父さん」はやめれ！