2011年10月24日月曜日

映画『LE CONCERT』に感動

フランス映画もイイよねぇ


俺のチョー大好きな映画リストに一本追加。

『LE CONCERT』

邦題は『オーケストラ!』

これまた間抜けな邦題だなぁ、おい!
ダメだ。この邦題。 内容に合ってるようで合ってない。
それより何より、ビックリマークがなっちゃない。

さて原題のポスターを見て欲しい。
 『LE COИCERT』

LE ってのはフランス語の男性名詞に付く不定冠詞。
『レ・ミゼラブル』とかと一緒だな。
つまり、フランス語。 フランス映画なんだな・・・と。 フランス語だと「レ・コンセール」って感じ?

(追記)訂正:「ル・コンセール」でした。
LE は ル、LES が レ と発音します と、読者の方からツッコミをいただきました。
良く考えたらレ・ミゼラブルって Les Miserables  そう、複数形でした。
ご指摘ありがとうございました。ムシュー・ディック。

ところが、その後のCOИCERT。 И って何じゃい!?ひっくり返ってるぞ!
これはキリル文字ね。ロシア語で使われる文字。

これ、ロシア人の物語なもんで、こんなひねりの入ったポスターになってるんだな。
でも、キリル文字の И は N じゃなくて I に当たるんだけどね。

実は俺、高校の頃、第2外国語でロシア語を習ったのだ。
ズドラストゥヴィーチェ!タバーリシ!(←こんにちは!同志よ!)
挨拶の最後に、社会主義革命を標榜する同志よって意味で「タバーリシ」が入ってた時代だ。
凄いね。 旧ソ連時代だよ。

そんな、旧ソ連時代に端を発する物語の映画なのだ。
そうだ。余計な話は措いといて、映画の話をしよう。

俺はまったく予備知識無しにこの映画を観た。
クラシック音楽をテーマにした壮大なる叙情詩的映画か? それとも小難しい講釈垂れる文学的作品か? それとも・・・

旧ソ連時代、共産党政府の反ユダヤ政策に楯突いてその地位を追われた、ボリショイ管弦楽団の若き天才指揮者の30年後の話。

地位を追われて以来、ボリショイ劇場の清掃係として働いていた元マエストロ、
ひょんなことからフランスのとある劇場からのボリショイ管弦楽団の招聘状をこっそり横取りし、一緒に解散させられた当時の楽団仲間を訪ね歩いてかき集め(←Blues Brothersチックでイイ)、正規ボリショイ管弦楽団の振りしてフランスでコンサートやっちゃおうぜ!って話。
共産党復活を夢見る元KGBや、ロシアンマフィアや大富豪も巻き込んで話は展開して行く。

え?ドタバタかよ! コメディー映画ってのは予想外だった。
このドタバタにどういうオチを付けるつもりだろ?

ただ、コメディーではあるものの、気になる伏線も張られて行く。
チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲への思い入れやこだわりは何なんだろう?
ソリスト指名したフランス人ヴァイオリニストやそのマネージャーとの関係は?
本当の目的は?・・・

コメディー自体のノリは「まぁまぁ」。 すんげえ面白い訳じゃない。が、イイ感じに楽しめはする。

果たしてこのニセボリショイ楽団は、まんまとフランスでコンサートができるんだろうか?
物語は観る者の期待と不安と疑念をふくらませつつ展開して行く。

そして、クライマックス。

俺は12分間涙が止まらず、脱水状態で死にかけると同時に自分の涙で溺れかけ、ついでにふくらはぎが攣りそうになるのを懸命に堪えながら顎関節症に悩まされた。

うぅ~~・・・・・思い出しても泣ける。
いや、泣きゃしないけど感動はしたって人も居るだろうけどね。俺はもうダメだった。ありゃダメだ。泣く!

残念ながらこれ以上書けない。
ブログで映画や本やドラマの話を書くと、いつもこれで悶絶状態に陥ってしまう。
あれこれ書きたい・・・・が、書けない! イィーーーー!

とは言え、ツッコミどころ満載なこの映画なんだけども、芯にハートがある作品ってのは、ツッコミどころも軽くいなせるやね。


クラシック音楽ファンじゃなくても十分楽しめるこの映画。 オススメの逸品です。

頼む! これを読んでる貴方! この映画観て俺にメールしてくれ。
メールの往復書簡で語り合おうじゃないか!


メラニー・ロラン
ちなみに、この映画に出ている、フランス人女優のメラニー・ロランって別嬪さんがスゲー良かった。

後で調べたら何と!タランティーノ監督の『イングロリアス・バスターズ』に出てるあの人じゃないか!
う~~~っわ!全然気づかなかった。 雰囲気違い過ぎて。
『イングロリアス・バスターズ』も面白い映画だったな。
賛否両論あるけど、俺は好き。

フランスの劇場支配人役のおじさんは、リュック・ベッソン監督の『トランスポーター』シリーズに出てる警部だった。
『トランスポーター』(1/2/3)も面白かったなー。あり得なすぎて痛快。腹抱えて大笑い。(いやアクション映画だけど・・・)


最後にもう一つ余計な話。

協奏曲ってのは、主役となる楽器のソロがある曲で、オーケストラがソリスト迎えて演奏する訳なんだけども、
協奏曲は英語でコンチェルト。 concerto って書く。 コンサート concert の最後に o が付くだけ。

イタリア語では、コンサートもコンチェルトも concerto 。
何しろこの2つの言葉、語源は一緒ってことだ。

フランス語でも concert と concerto で区別しているようなんだけども、
この映画のタイトル、 LE CONCERT って、コンサートとコンチェルトの両方の意味を持たせたりしてるんじゃないかな?と思ってみたりしているこの俺さ。

4 件のコメント:

  1. 観たくなる映画だね。
    メラニー・ロランいいね。

    「Le」はフランス語だと「ル」と発音します。
    「Les」が「レ」と発音します。

    返信削除
  2. ディックさ~ん! コメントどーもありがとー!

    > 観たくなる映画だね。

    おぉ、俺のトピック読んで観たくなったのであれば何よりです。

    > メラニー・ロランいいね。

    別嬪さんですなぁ~。
    『真夜中のピアニスト』にも出てるってことなんで、今度是非観てみたいと思ってます。

    > 「Le」はフランス語だと「ル」と発音します。
    > 「Les」が「レ」と発音します。

    ダーーー!やってもうたー!
    レ・ミゼラブルは Les Miserables だ!複数形だー!
    流石に俺、大学でフランス語を2年連続で落としただけのことはあるってもんだわ。ダハハハハ!
    本文の方、直しておきます。ご指摘、ありがとうございました。

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  3. 早速恐怖のアマゾンでブルレイ注文しました
    楽しみー♪

    返信削除
  4. 川上ぃ~! コメントどーもありがとー!

    > 早速恐怖のアマゾンでブルレイ注文しました

    マジっすか!?マジでマジっすか!?
    凄いなぁ、川上ぃ~!アッパレだよ。

    気に入るといいけどね。
    いや、気に入ると思うけどな。
    こういう作品はハリウッドには作れないんだろうなぁって思うよ。

    返信削除

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