2009年3月2日月曜日

不審車/者 現る

ナンバー照会だ! え?うっそー!・・・

その日の朝も不審者は現れた。
ただ、その日はお友達のお母さんが一緒だったため、ヤツは何気なく通り過ぎたそうだ。
先週火曜日の話だ。

子供たちの話によれば、
通学途中、後方から黒い車が近づいて来てわざわざ速度を落とし、道路の左側を歩いている子供たちの方 - つまり助手席側 - に身を乗り出して、「おはよう」と声を掛けたり手を振ったりする不審なヤツが出没すると言う。
注意を引くためにクラクションを鳴らすこともあるそうだ。
ターゲットは主に小1の子ら(男女)だ。


一緒に歩いている誰かの知り合いということなら分かるのだが、誰も知らない人とのこと。

車から降りてきてどうこうという訳ではないし、変な言葉を発したり、とんでもないものを見せる訳でもない。
挨拶したり手を振ったりするだけだ。
ただ単に子供好きなだけということも考えられる。
だがしか~し!仮にそうだとしても、このご時勢を鑑みて、そんな軽率で無遠慮で無神経な振る舞いが腹立たしい。 けしからんのだ。
それ以上の事件に発展しないという保証もない訳で、親としてもなんらかの対応はしなけりゃね。


とりあえず、情報収集だ。
ウチの子らから聴取。

「で、どんな車だった?」
「黒い車」
「どんなタイプ?ミニバンとかフツーの乗用車とか」
「フツーの。大きいけど。」
「とーちゃん、トヨタだったよ!黒いトヨタ!」と息子。
「何ぃ?ほんとうか?」
「うん、こーいう(手でトヨタのロゴを表現)マークが付いてた」
「お前、観察力鋭でえなぁ~!流石だ!」
「えへへ~」と得意満面な息子。

「で、乗ってたやつはどんな感じ? 若い?おっさん?オヤジ?ジジイ?」
娘が答えた。「う~ん・・・数えるとすれば、1ハゲー・2ハゲーって感じ」
「なるほど、ジジイになりかけのオヤジってとこか。 お前、表現的確!」(いや的確かどうかは解らないのだが・・・)
「髪の毛白っぽかった」
「なるほど、ハゲ切ってないグレイ系と」

子供たちに同行したお母さんからの情報によると、
「車は黒い高級車のクラシックカー」

何ぃ?・・・ クラシックカー?・・・
トヨタの丸ロゴ付けたクラシックカーって何だ?・・・
う~む・・・ 彼女のクラシックカーの概念が怪しい・・・


翌朝、
雨のそぼ降る中、娘と一足先に出て不審車出没ポイントに潜伏することにした。

我が方の装備としてRPG-7対戦車砲を考えたのだが、そんなもんぶっ放したら周辺への被害が計り知れないので却下。
ならばヘックラー&コッホMP5K - 短機関銃に・・・いや空薬莢の掃除が大変なので却下だ。
オートマティックの短銃は? シグ・サウアーP229かIMIジェリコ941か・・・いや、やっぱリボルバーかな・・・

で、結局、最終兵器 防水コンパクトデジタルカメラ を携行することに決定した。
I will shoot it. ha,ha,ha,ha
↑解説:「俺はそれを撃つ(写真を撮る に引っ掛けている)ぜ。ハハハ」 him(彼) ではなく it(それ) にしているところがミソ

俺の方が不審者に見られないように、「防犯」の腕章をネックストラップで首から提げて、イザ出陣。


ウチの子らの通る通学路を通る児童はあまり多くはない。
多くないだけに心配でもある。

俺の知らない子も通る。
「防犯」腕章の威力は絶大で、向こうから挨拶してくれたり、ちょっと躊躇い気味な子にこちらから挨拶すれば元気に挨拶を返してくれたりする。
うん・・・ぶっちゃけ、腕章無しでこれやってりゃ、俺だって不審者なんだってところが微妙なとこだ。
まぁとにかく・・・
みんな元気に行ってらっしゃ~い!
知ってる子も知らない子も、たかが学校へ行くだけなのに無事を祈らないではいられない。


この日は不審車/者は現れなかった。


翌朝、こんどは息子と二人で現場に潜伏した。
母たちの発案で、子供らの通学時刻は今までとずらした。

ちょうど今までの通学時刻に、一台の黒いトヨタが現れた。クラウンだ。
「おい、あれか?」息子に聞いた。
「あれは違う」きっぱり否定する息子。
「違うのか?黒でトヨタだぞ」
「あれは違うよ」妙に自信あり気だ。

全然関係ない車にカメラ向けるのも失礼な話なので、そのままに。
車が行き過ぎてから息子、「とーちゃん、あれ、50パーでアタリだ」
「何ぃ!50%だ~ぁ? どうなんだ?アレだったのか?」
「後ろがおんなじだけど前が・・・」
「前が違うのか?それで50パーか?」
「前は覚えてない」
「覚えてねーのに何で違うつーた!」
「う~ん・・・」
「乗ってたやつはどうだ?」
「髪の毛白っぽかったね」
「じゃあビンゴじゃねえのか?」
「でも違うよ。」
「何で違うんだ?」
「わかんない」

アテにならねぇ~~~~・・・・


さらに翌日、再び娘と現場へ。
ほどなく前日の黒のクラウンが現れた。
「おい、あいつか?」
「多分アレだ!とーちゃん!」
よっしゃぁ!

もうこの際、合ってようが間違ってようがカンケーねー!撃って撃って撃ちまくってやるのだ!
俺はH&Kの短機関銃・・・いや、コンパクトデジカメをクラウンに向け、3点バーストで撃ちまくり・・・のつもりだったのだが、このデジカメ、動いている被写体に滅法弱いってことが判明。シャッターがなかなか下りない。
「クソ~!!!」(← ジャックバウワー風に)
それでもなんとか3枚撃ち撮った。

撮りながらもカメラ越しにドライバーを見てみた。液晶越しではなく直にだ。まぁガラスが光って良く見えなかったのだが。

俺の予想では不審者はカメラを向けられて動揺し、うつむき加減で車を疾走させて行くはずだった。
ところがこいつ、車中から俺様を睨んでやがる。 ガーーーっと睨んでやがるのだ。この俺様を・・・
ほんの一瞬「こいつじゃなかったのか?」とも思ったが、合ってる方に賭けてクールに見つめ返してやった。
あくまでもクールに、冷ややかに・・・そしてカシャッ・・・

俺を睨みながらも停まるでもなく、車は去って行った。


息子と、いつも一緒に通学しているお友達らと、カミさんや他の家のお母さん方がやってきて合流。
他の子らや、以前同行して目撃しているお母さんに撮った画像を見せて確認。
「これこれ!」
「うん。これ!」
「あー、これです!」
オ~、イェ~イ!ビンゴだぜぇ!

あの野郎、不審者の分際で睨んでくるたぁ、どういう了見だ? キチゲーか? ま、キチゲーにはちげーねえ。
とりあえず俺ら親たちのメッセージは伝わっただろう。


小学校へ報告するため、撮った写真を速攻でプリントアウトした。
小学校 → 警察の流れで、ナンバー照会はスムーズに行くとのことだ。

しかし、俺も独自にナンバー照会して不審者の住所・電話番号をゲットしておこう。
何かの時に役立つかもしれない。 例えばもっと強いメッセージを伝えたい時とか。

車のナンバー照会は簡単だ。
全国どこのナンバーであっても最寄の陸運局で照会申請(照会理由と身分証明書が必要)すれば所有者(および使用者)の個人情報が取得できる。

・・・ハズだったのだが、なんと! 2007年11月下旬から申請条件が厳しくなってしまっていた。 えぇ~!うっそ~!
この制度を悪用した恐喝事件が多発したことへの対応とのことだ。
基本的に、ナンバーの他、車体番号まで分からないと照会できなくなってしまったのだ。
車体番号なんて、車検証見るかボンネット開けるかしないと分からない。
う~む・・・

法執行機関や弁護士からの照会申請の場合は車体番号は必要ないとのことだ。
しょうがない。そっちの方は学校に任せよう。(期待薄ではあるが)


ちなみに、
ウチの子らの通学グループが時間をずらしたので、件の不審車/者が通る時間は一番通学児童の少ない時間帯になった。
俺が3日間立った感じでは、その時間に他の小さい子が歩いていることもない。
不審車/者が行った後にちょっとした通学ピークが来る。
なのでとりあえず大丈夫かな。 今後もちょいちょい同行してみよう。

まぁしかし、ヤツが時間をずらしたり、別のキチゲーが現れる可能性だってある。
親が常に付いている訳にもいかないが、注意は怠りなくしないとな。
子供らにも、何かあったら親に報告するよう言い聞かせんと。
あとはなるべくみんなで塊って歩くように心掛けるこったな。

そう、子らよ。君らも強く賢くあらねばならぬのじゃ!


娘は昨日、お友達ら子供たちだけで初めて電車に乗って隣町へ遊びに行った。
ちょっとしたワクワク感、ドキドキ感、冒険心、迷い、戸惑い、達成感・・・
こういう経験はとても大切だ。
親としちゃどーんと構えて「よっしゃ、行ってきなさい」ってなもんだが、無事帰って来るまでドキドキだった。

同じ日、横浜駅地下街では通り魔事件が発生している。

もう本当に、ハゲそうに心配だらけな世の中だ。
しかし、だからと言って子供たちの行動を制限し過ぎてもいかんと思うのだ。
か~な~りジレンマな~のだ。

6 件のコメント:

  1. どもです
    物騒な世の中ですね
    子供達が一番心配ですね
    して
    その黒いクラウンは一体なんなんだろうね?
    誰なんだろうね?
    心配です、早く解決して欲しいですー

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  2. 川上ぃ~! コメントどーもありがとー!

    > 物騒な世の中ですね
    まったくですだ。

    > 子供達が一番心配ですね
    はい~。まったくその通りです~。

    > 心配です、早く解決して欲しいですー
    いや~本当にどうもありがとうございます。
    でも、”解決”てのは無いんですねぇ。
    当事者にとっては十分事件だけど、法的に事件性薄いし。
    でも事件が起きてからじゃ遅いのですわ。
    だから、なるべく遠ざけるとか遠ざかる的な対処しかないんですね。
    ま、子供も大人も警戒怠り無くってことっす。

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  3. タイケーさん こんにちは

    いや~本当に気をつけないと。
    ちょっと前に「2ちゃんねる」で
    「江東区の小学生を刺し殺す」って書き込みがあって、えらい心配したのを思い出しました。
    こいつは捕まったらしいですが・・・。

    しかしこの黒のクラシックカー・・いやクラウン、何物なんでしょう?

    返信削除
  4. あっか~ん! こんにちは。 コメントどーもありがとー!

    > いや~本当に気をつけないと。
    だよね~。

    > ちょっと前に「2ちゃんねる」で
    あったあった。
    捕まってみれば脅迫だけの愉快犯でも、捕まるまではどうかわからんもんね。タチ悪いよね。

    > しかしこの黒のクラシックカー・・いやクラウン、何物なんでしょう?
    ま、ヤツにどんな理由や言い訳があったとしても、このご時勢にあんなことする無神経さだけで罪だし、キチゲーですわ。

    返信削除
  5. いやぁ~~・・・
    ドキドキしながら読みましたよ。

    子供らが心配だよ・・
    いったいヤツは何者なんだ!?

    写真を撮ったのは 効果的だと思います。
    でも、今の世の中 考えられないような
    悪いヤツっているから 今後も警戒を
    したほうがいいよね。

    子供たち、防犯ブザーは持ってる?

    何事もありませんように。

    返信削除
  6. ネコキックさ~ん! コメントどーもありがとー!

    > 子供らが心配だよ・・
    ご心配、痛み入りまする~。

    > いったいヤツは何者なんだ!?
    不届き千万でスーパーけしからんでしょ。

    > 写真を撮ったのは 効果的だと思います。
    うん。まぁその写真でどうこうってのとは別に、相手にメッセージ伝えるには効果アリだよね。

    > でも、今の世の中 考えられないような
    > 悪いヤツっているから 今後も警戒を
    > したほうがいいよね。
    まったくダスー。

    > 子供たち、防犯ブザーは持ってる?
    ブザーは持ってないけど呼子は持ってます。呼子て! ホイッスルですな。

    > 何事もありませんように。
    どうもありがとう。
    ほんと、親ができることも限られてくるんで、後は祈るしかないんすよ。

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