サイエンスと詐欺とファンタジー

アンチを捨てて身を守ろう

科学ってのは何か？
それは、現象や物の成り立ちや有様を、客観的・合理的に説明・証明するための学問であ～る。
ま、チョー簡単に言うとそうなる。

その、客観的・合理的な説明の材料や手段として、実験・観測によるデータ収集、計算、統計、数学、論理、原理、その他諸々・・・なんかがある訳だ。

そういう、背景にあるややこしさからか、科学に対してアンチになっている人が結構居るのは残念に思う。
ここで言う「アンチ」とは、ただ科学や科学的なものを忌み嫌うという積極的アンチだけではなく、わかんねーから鵜呑みにするという消極的アンチも含まれる。

かく言う俺は科学者じゃないし、小学生の頃は理科が得意だったが、中学以降は惨憺たる成績だった。
でも科学は好きだ。
これ、つまり、学校の授業の社会とか歴史とかは大嫌いだったけど、歴史小説は大好き なんてーのと同じノリで同じレベルだ。


まぁでも、科学に対してアンチになる気持ちも解る。
子供の頃、幽霊に怯え、UFOに興味をかき立てられ、占いに一喜一憂し、自分の前世に思いを巡らし、テレパシーやサイコキネシスやテレポーテーションの力を得ようと努力したすべてが、「科学的でない」の一言で一蹴されてしまう。
「科学的に証明されることだけが真実なのか？」
「科学的に証明されてないことだっていっぱいあるじゃないか」
なんちゃってねぇ。

だが、科学者は「科学的に証明されることだけが真実だ」とは言ってない。
「科学的に証明されないことは真実ではない」とも言ってない。
「科学的」という言葉の定義から説明するとややこしいので、そのようなニュアンスの受け答えになってるだけだ。

ならば前述のすべてが完全否定された訳ではないと取るのは間違いだ。
否定・肯定以前に、事実を提示しなければならない。
客観的事実と主観や伝聞を履き違えてはいけないのだ。


ちなみにこの俺、幽霊、UFO、超能力なんかの話は大好きだ。
占いは大嫌いだが、存在価値は認めている。
で、これらは今のところ、客観的・合理的な説明や証明をすることができない。
なので「非科学的」だ。
つまるところ、それらはファンタジーなのだ。
俺はファンタジーは大好きだ。
つまり、現実とは別の世界観で捉えて楽しめば良いのだ。（現実だってファンタジーみたいなもんだし。ハハ！）

おっとっと、話の方向がかな～りズレた。

で、何が言いたいのかっつーと、
科学が好きか嫌いかは個人的好みによるものなので、それはどーでも良い。
別に「みんなもっと科学好きになれよー」って言ってるのではない。
だが、「アンチ」であるべきではないと思うのだ。

後を絶たないリフォーム詐欺や健康食品・健康器具による詐欺事件。
騙される方も悪いなんて言わないが、科学に立脚した目があれば防げたであろうことも多々あるはずだ。

昨日の新聞には、お年寄り相手にゲルマニウムブレスレットで荒稼ぎした詐欺師集団の事件が載っていた。
ターゲット（客）の指に針を刺して採血（おそらく血糖値測定器具）し、顕微鏡で見せる。
「ほら、赤血球がキチキチですね。ドロドロ血です。」
そしてブレスレットをはめさせて、再度採血。
これを顕微鏡で見ると、なんと先ほどよりも赤血球がスカスカ。「サラサラ血になりましたよ！」
な訳ねーーーーじゃん！
2度の観測の違いの原因と思われるものは何か？・・・無数に出てくる。
残念ながらそのような方向に考えが及ばなかったお年寄り達が、な～んにも効能のないブレスレットを25万～30万で買わされたのだと言う。
ちなみに仕入れ値は2万ほどだそうだ。って、仕入れ値自体が詐欺じゃねーか！

酷い話だ。
これは消極的アンチ科学派がターゲットになった例だが、積極的アンチ科学派をターゲットにした詐欺だって数えりゃ枚挙にいとまが無い。
というか、近頃は大手家電メーカーでさえ詐欺商品を売りまくる始末だし・・・

とにかく世の中、「愛」が足りないのだ。

このようなことから身を守るためにも、科学に対して「アンチ」であるべきではないと思うのだー。