2008年9月25日木曜日

司馬遼太郎

ライフワーク

微妙にそこはかとなく秋が薫ってきそうななさそうな今日この頃。
ちと気が早いが、秋と言えば読書という短絡思考で、本の話を少々。

なんだかこのブログ、本を話題にしたトピックはアクセスが少ないのだが、このトピックはどれくらいアクセス来るかな~。


俺は学校の授業の ”社会” や ”歴史” は蛇蝎の如く忌み嫌っていたが、スパイ小説や歴史小説は大好きだ。
スパイ小説と”社会”や”歴史”の教科の関連については長くなるのでさておき、今回は歴史小説のお話。

それにしても学校の ”歴史” の授業って壊滅的につまらないよね。
面白かった人居るのかな? ど~してあんなにつまらかったんだろ?
思うに、一番大きいのは登場人物のキャラが立ってないからじゃないかね。
学校の歴史の授業に出てくる歴史上の有名人って、まったく面白みに欠けるもんね。

その点、マンガ・TVドラマ・小説は、脚色されていることもあるけど、キャラが立ってるからこそ面白い。
凄まじくつまらなかった歴史上の人物に血が通い出す。
試験のために覚えただけの”事象”がドラマに変わる。
人・国・物事・思想から宇宙まで、歴史ってのは面白い。ロマンなのだ。


歴史小説の作家といえば、、、まぁ色々居るけど、やっぱり俺は司馬遼太郎先生だ。

司馬遼太郎先生にはいろ~んな事を教えて貰ったなぁ。
「昔ね、日本にはこんな人が居たんだよ」と、過去の偉人達や市井の普通の人達を目の前に現出させて、様々なエピソードを語ってくれた。

自分が日本人であることの誇りを明示してくれた。いや右翼思想とかじゃなく、純粋に。

もちろん、人間の愚かさも、高貴な心意気も、粋も無粋も、
フェアで明晰な視線や解析力や探究心と共に示してくれた。

血沸き肉踊り、悲憤したり、歓喜したり、歓心したり、感動したり、、、先生の作品を読んで心が動かなかったことはない。

先生の作品に流れるのは、愛なんじゃないかな。
この国を思う心。 ”日本人” を問う心。 人類への愛。 反戦。平和。

決して微塵も説教臭いことなしに、押し付けがましくもなく、様々なメッセージが伝わってくる。


とかなんとか言ってるが、実は俺、司馬遼太郎作品はあまり読んでない。
いや、結構読んでるんだが、、、分母が多くて。


ってことで、今まで読んで来た数少ない司馬遼太郎作品を列挙してみよう。

  • 『国盗り物語』(全4巻)
    前編2巻が斉藤道三、後編2巻が織田信長の物語。
    信長ファン必読の書。唸る。
  • 『関ヶ原』(上下2巻)
    これも唸った。心底唸った。
    俺の ”関ヶ原観” や 石田三成観 が引っくり返った。
  • 『功名が辻』(全5巻)
    山内一豊の物語。
    土佐藩の歴史の一部でもある。 実はこの時代に、幕末の土佐藩下級武士らのパワーの遠因が作られているところが物凄く興味深い。
  • 『風の武士』
    歴史小説ってえのは史実だけを追う訳じゃなく、作家による脚色や創作があればこそ「小説」なのだが、それでも一応「史実に基づいて」書いているから「歴史小説」な訳だ。
    そういう作品が多い中、この作品は珍しくフィクション。 痛快時代娯楽活劇だ。面白い!
  • 『世に棲む日々』(全4巻)
    奇跡の思想家、吉田松陰と、その門下である高杉晋作らの物語。
    吉田松陰ハンパねー!高杉晋作スゲー! 過激だぜぇ!
    熱いぜ!ラッケンロー!
  • 『竜馬が行く』(全8巻)
    言わずと知れた幕末の志士、北辰一刀流師範代、土佐脱藩浪人、勝海舟の弟子、海援隊隊長、薩長同盟オーガナイザー、袴にブーツの先駆者、稀代の事業家、「五箇条のご誓文」の原案(船中八策)考案者、完全無血革命派、大政奉還プロデューサー、である坂本竜馬の物語。
    この作品、5回は読んでいる。 死ぬまでにもう5回は読みたい。
  • 『最後の将軍』
    最後の征夷大将軍、徳川慶喜の物語。
    慶喜という人の人物像を見事なまでに表出させているぜ。
  • 『幕末』
    桜田門外の変から鳥羽伏見の戦いまで12編の暗殺や討ち入り列伝。
    そーとー面白~い。
  • 『人斬り以蔵』
    全8篇の短編集。(大坂の役3篇、幕末5篇)
    表題の「人斬り以蔵」はテロリスト岡田以蔵の物語。 ・・・悲劇だ。
    所郁太郎の話も唸るほど面白い。
  • 『余話として』
    様々な作品を書くにあたり調べて得たことで、作品中に書きこぼしたちょっとしたエピソードを集めたエッセイ。
    千葉さな子さんのエピソードは本当~~~に涙なしでは読めないぜ。切なくて温かくて。
    もう俺なんか、「千葉さな子」って名前見ただけで涙ぐんじゃうのだ。
  • 『燃えよ剣』
  • 『新選組血風録』
    幕末物は、どうしても討幕派に肩入れしてしまうため、新撰組は悪者のイメージが出来てしまいがちだが、これらを読み、討幕派も佐幕派もカンケーねぇ! あの時代を必死に生きた若者達に思想や派閥の別で良いも悪いもねーんだ!と思うに至った。 泣きだぜ!
  • 『坂の上の雲』(全8巻)
    明治期、近代国家を目指して遮二無二突き進んだ日本。それを支えた人々。
    奇跡の日清戦争と日露戦争。
    当時の日本人の純粋に国を思う心意気やパワーに圧倒させられる。
  • 題名失念・・・
    対談集を読んだことがある。かなり面白かったのだが本のタイトルを忘れちまった


いや、随分読んでるじゃん・・・と思いきや、小説タイトルだけでもこの他に20タイトルくらいある。
あとエッセイや対談集もめちゃめちゃある。
こりゃ、読破はライフワークだな。


大阪に司馬遼太郎記念館があるので行ってみようと思っている。
いつかハーレーで・・・

6 件のコメント:

  1. タイケーさん こんにちは

    司馬遼太郎先生の本は
    竜馬が行くを読もうと思って
    とりあえず3巻まで買ったのですが
    1巻の途中で止まってますw

    国盗り物語も読むつもりで4巻まとめて買ったのですが
    こちらは手がついてません。

    近いうちに読破したいと思います!

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  2. あっか~ん! こんにちは。 コメントどうもありが東京特許許可局

    > 竜馬が行くを読もうと思って
    > とりあえず3巻まで買ったのですが
    > 1巻の途中で止まってますw

    おぉ~!『竜馬が行く』は本当~~~に名作だぜ。
    読むたびに感動するし、読むたびに新たな発見があるんだぜ。
    是非完読を。

    1巻の途中ってえと・・・もう黒船は来たかな?

    > 国盗り物語も読むつもりで4巻まとめて買ったのですが
    > こちらは手がついてません。

    これもほんと、唸るよ。筆致に唸るし、信長のキャラに唸る。
    「どうした? さえずれ」なんつーて。ヒエー!

    > 近いうちに読破したいと思います!

    素晴らしい!
    『国盗り物語』がイイ感じだったら、是非『関が原』も行っちゃってぇ~!

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  3. チ~っす♪

    タイケの本に対する情熱にはおそれいります
    一時アタシ信長にはまっちゃって
    どうしょもないときありました
    来る日も来る日も信長を自分なりに探求してました
    「国盗り物語」じっくり読んでみたいです
    「竜馬が行く」もいつかいつんと思ってるんですが
    読みたいー

    >大阪に司馬遼太郎記念館があるので行ってみようと思っている。
    いつかハーレーで・・・

    おお、ロマンですねー
    趣味がいいっすねー
    想像しただけで“時間”が堪んないっすねっ
    カッケー!

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  4. 川上ぃ~! コメントどうもありが東奔西走

    > 来る日も来る日も信長を自分なりに探求してました

    おぉ~!なんと素晴らしい!
    信長は天才だよね。大天才だよ、ありゃ。 チトおかしいもんね。凄いを1億光年通り越してる。

    > 「国盗り物語」じっくり読んでみたいです

    是非是非!
    司馬遼太郎先生の描く信長像、イイです!

    信長フリークだったら、『本能寺』池宮 彰一郎 著 を是非是非読んでみてください。
    これもそーとー唸りますぜ。間違いなしです! ウルトラオススメ本です。

    > 「竜馬が行く」もいつかいつんと思ってるんですが
    > 読みたいー

    俺は「竜馬が行く」をきっかけに幕末にハマったとです。
    なので、その後色々な幕末物を読んで、幕末の理解が深まってから改めて「竜馬が行く」を読むと、別の感動があるとです。
    さらにその後もたまに読み返してみると、そのたびに新たな発見があってウハウハです。

    なにしろ坂本竜馬という人間の魅力ったらありませんや。
    いや、それは作品中のキャラとしてでしょ?って話でもあるけど、いやいやいやいや、いろ~いろ読んでみるに、やっぱり竜馬のデカさったら半端じゃねーっす。


    >>大阪に司馬遼太郎記念館があるので行ってみようと思っている。
    >>いつかハーレーで・・・
    >
    > おお、ロマンですねー
    ロマンっしょー。

    > 想像しただけで“時間”が堪んないっすねっ
    良くぞ言ってくださった。 “時間” ・・・ですね。

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  5. 私、歴史物にはまるっきり背中向けていたのですが・・・
    時代劇ドラマを見るようになり、身近にあった池波正太郎の文庫本がきっかけで歴史物に興味を持ち始めたところです。

    司馬遼太郎が気にかかってました。
    読んで見ようっと・・・

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  6. タナバタァーさ~ん! コメントどうもありが東照大権現

    > 私、歴史物にはまるっきり背中向けていたのですが・・・

    俺も歴史物に手ぇ出す前まではそうでした。拒否ってましたよ。

    > 時代劇ドラマを見るようになり、身近にあった池波正太郎の文庫本がきっかけで歴史物に興味を持ち始めたところです。

    イイですねー。 俺も昔、池波正太郎の作品をちょびっとだけ読んだことがあります。

    > 司馬遼太郎が気にかかってました。
    > 読んで見ようっと・・・

    おー!なんと素晴らしい!
    司馬遼太郎先生の作品は、「ドラマ」的なものとはちょと違って、「語り」に近いかも。
    いや、それでもちゃんと「ドラマ」であって「小説」なんですがね。
    う~ん、つまり、エンターテイメント性よりも歴史そのものの面白さを引き立たせてるっていうか、、、まぁある意味それもエンターテイメントなんだけど。
    こう、なんつーか、一歩引いて全体を見るって感じなところがあって、イイです。

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