2009年12月17日木曜日

サイエンス好きな少女

不審車/者騒動の副作用

以前このブログに書いた不審車/者騒ぎのキチゲー野郎が、またまた不審な振る舞いを取り始めたため、数週間前から登校時に親が学校近くまで子どもたちに同行するようになった。

その日、都合がつく人 の自由意志での同行ってなノリ。

俺は一般的な勤め人のパパよりも出勤時間が遅いので、早出する理由がある時以外は同行するようにしている。

しっかし人騒がせで糞忌々しいキチゲー野郎だぜ! 俺の出勤前のダラダラに幸せな時間を奪いやがって!
元々、朝は家族揃って朝食を摂るように起きてはいたが、子供らを玄関で見送った後、出勤までの一時間はダ~ラダラの幸せまどろみタイムだったのだ。

と、腹立たしく思っていたものの、1ダースほどの子どもたちと挨拶を交わし、話をしたり、ちょっとふざけたりしながら歩くのは、、、マジで楽しい。
時間が近づくとさっさと身支度終えちゃう。
あれこれ忙しくてカミさんがパスする時も俺は行く。
すっかり楽しい朝の日課になってしまった。

う~ん、不審者対策なのに、楽しいって、、、それはちょぉ~っと微妙~~~な 按配ですなぁ~~~。


今朝は早足で抜きつ抜かれつゲームだったのだが、途中で走り出す子たちチラホラ。
それを俺は後ろから雄叫び上げながら全力疾走してごぼう抜きだ! あぁ、俺は子供相手でも手を抜かない、大人気ないおっさんだからな。ハーッハッハッハー!(あー疲れた)

これでちょっと盛り上がり、おかげで今までほとんど話をしてなかったシャイな男の子とも話ができた。



前回の不審者騒動の時はウチの子ら6人ほどのグループに同行していたが、今回はウチのすぐ近所で別グループと待ち合わせて合流して行く。
その別グループには息子のクラスメイトであり、俺の友人でもある女の子(過去、何度もこのブログに書いたあの子さ)と、以前から馴染みの女の子が居るが、その他の子らは馴染みはなかった。
ま、前回の同行の時に挨拶は交わしてるんだろうが。

その中に、妙~に元気で愛想の良い、息子と同級生の小2の女の子が居た。
同行を始めて何日かしたある日、その子が俺の横を歩きながら突然話しかけて来た。

「ねぇ、冬休みどこか行く?」

びっくらドキっとした。おいおい、君はいつから俺の彼女になった?
あー、違うか、単にウチがどこかに行くか聞いてるのか。 そりゃそうだ。ハハハ!

「いや、何も決めてないなぁ。君はどこかに行くの?」
「うん、奈良に行くの。おばあちゃんちがあるの」
「おー、奈良かー! いいねー」

あー、そっか。奈良に行くことを話したかったんだ。
しかし、まず相手の事を聞くことで話を広げようとするこのコミュニケーション能力の高さは何だ!
これが男の子なら、いきなり一方的に自分のことを話し始めるパターンだろう。

その日は奈良公園の鹿の話や、俺は昔、奈良公園の鹿に前蹴りを食らったことがあるぜ ってな話や、
別の女の子(俺の友達な)は那須サファリパークでホワイトライオンを見たが、全然白くなくてチョーがっかりしたってな話などで盛り上がった。


翌日から、彼女(奈良に行く方の子ね)は俺に色々なことを聞いてくるようになった。
「なんで◯◯は××なの?」
そういう質問に、時に軽くボケたり、時にちゃんと真面目に答えたり。
ウチの息子が羽毛布団で寝ているかあるいはアクリル布団で寝ているかという質問には大笑いさせられたが。

するといきなり、
「じゃあさ、ブラックホールはどうやってできるの?」

え゛! 小2の少女の質問か?これ!
その時、すでに学校近くまで来ていたので、「それを説明するには時間が足りないなぁ」
「それじゃ、明日ね」
「よし!明日な」

ってことで、翌日から3日間に渡り、ブラックホールができるまでの話をした。

一日目は恒星と惑星の違いや、夜空に見える星は太陽系の惑星以外、みんな恒星だって話。
そして、
「地球って丸いのに、どこに居る人もフツーに立ってられるのはどうしてか分かる?」
「うん、重力があるから」
素晴らしい! 小2の女の子だよ! 説明も楽になるわ。
太陽(および恒星)の寿命やらの話もしておしまい。

二日目は軽く一日目のおさらいの後、星が大きければ大きいほど重力が強くなり、小さければ弱くなる話をした。
星と星の間でも重力の影響がある話や公転の話も。
そして、恒星が燃え尽きると、燃えることで外に向いていた力がなくなり、自分の重力によってギュ~っと縮む話。

三日目、
「え~っと、コウセイが全部燃えちゃうと、自分の重力で縮んじゃうんだよね。はい、続きお話して」
凄い!凄すぎるぜ!
俺はなるべく解りやすく、超新星爆発や重力崩壊なんかの話をした。
「重力が強過ぎて、どんどん縮まって行くの」
「へぇ~! その時、汁は出る?」
「ブハハハハ!汁は出ないなぁ、りんごじゃないからね」
「アハハハハハハ」
笑いのセンスも生半可じゃない、恐るべし小2少女。

太陽より30倍(質量比)以上デカイ恒星が燃え尽きると、超新星爆発を経て、光も抜け出せないほど強い重力の、ブラックホールになるって話を彼女は理解した。

その前に、太陽の直径は地球のおよそ109倍だって話もしていた。

「ふ~ん、そしたら宇宙には沢山ブラックホールがあるんだね」
「そうだよ」
「幾つくらいあるのかな? 109個くらい?」(ニヤっ)
「アハハハハ!」「アハハハハ!」
笑いのセンスも生半可じゃないのだ。

その翌週は、木の枝が枝分かれしているのは何故かという質問。
俺は自然選択・自然淘汰の話を軽~くして説明した。(もっとヘヴィーに語りてぇぜ!)

その翌日、
「ねぇ、色ってどうしてあるの?」
ぅぅぅうううぉぉぉおおお~~~! ハンパねー!!!
「君、本当にいい質問するね!本当~~~にいい質問するねー!」
俺のテンション、超新星爆発!

「本当は色ってないんだよ」ってところから話を始めた。
「光には波の性質があってね」
「うん、知ってるよ!」
「知ってんのかーい!!!」

光の波長の説明や、波長の違いを脳の中で色として認識するカラクリを説明した。


「あたしね、科学者になりたいの」

と彼女は言った。

素晴らしい! 小2でそんなに明確に将来のビジョンを持ってる子はそうざらには居ないぜ。
科学者になれるといいな。
そんで、ノーベル物理学賞でもとっちゃってね。
受賞記者会見で、「子供の頃、ブラックホールのお話をしてくれた近所のおっちゃんにもこの喜びを伝えたいです」とか言ってちょーだい。
俺、もしその時すでに死んでても、生き返って涙しながらおめでとー!って言うから。(非科学的です!)

4 件のコメント:

  1. タイケーさん こんにちは

    ・・・天才だ・・・・
    この子天才だ〜〜〜〜!!!!
    小二ですよね?小二!
    あり得ない質問するし、
    しかも理解してるしwww
    ってか、それを説明できるタイケーさんもすごい!www

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  2. あっか~ん! こんにちは。 コメントどーもありがとー!

    > ・・・天才だ・・・・
    > この子天才だ〜〜〜〜!!!!

    アハハハハハ! でもほんと、天才だろうね。

    > あり得ない質問するし、

    うん。スゲーよね。

    > しかも理解してるしwww

    そう。細かいところで突っ込んでくるとこ見ても、完全に理解してる感じなのよ。

    > ってか、それを説明できるタイケーさんもすごい!www

    アハハ! いや、たまたま俺が好きな分野で、興味持って、今まで色々仕入れて来たネタだったんでね。
    こっちも聞かれてテンション上がっちゃうっちゅーの。

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  3. どもとす!

    いや~ぶったまげたー!
    凄い凄すぎる女の子だね!

    その数109とか
    その時汁は出る?
    って多分彼女の脳内ではジョークというより
    神秘的天才的直感にて言ってるのかと思いました。

    木の枝の分かれ方
    色の定義・・・
    チャー俺も仲間に入って深く語り合いたいー
    てか
    タイケと女の子に教えていただきたいっす
    次元や時空の存在まで語れるだろうな・・・
    この女の子が二十歳とかになったら
    マジで本とか出すくらいの科学者になると思います・・・
    蟹や海老、クラゲの存在意義なんか聞いてみたいなー。

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  4. 川上ぃ~! 「どもとす」って何だー!ハハハ! コメントどーもありがとー!

    > 凄い凄すぎる女の子だね!

    凄いでしょー!

    > 神秘的天才的直感にて言ってるのかと思いました。

    「汁は出る?」が神秘的天才的直感なの? ウハハハー! スッゲー!

    > チャー俺も仲間に入って深く語り合いたいー

    まだ語り合える程じゃないけどね。
    自然科学に興味深々ってとこね。


    > 蟹や海老、クラゲの存在意義なんか聞いてみたいなー。

    ハハハ! 川上らしいね。
    「存在意義」って意識や概念は人間だけが持ってるもんだよね。
    人間の観点での物言いになるわけよね、「クラゲ君、君の存在意義って何?」っての。
    俺はむしろ、その「存在意義」って言葉や概念自体の存在意義を問いたい。

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