家族旅行2012 in 沖縄 2日目と3日目の夜
2つ前のトピックにも書いたが、思っていた以上に本島のアチコチでシーサーを見かけた。
今では観光客向けのお土産グッズにもなってるが、島民の間では、ちゃんとローカル信仰の魔除けグッズとして神聖に扱われているんだねぇ。
でありながら、「紙粘土で作ってみる?」なんてのを許してる懐の深さがイイ。
「口を開けてる方が雄で、閉めてる方が雌なですよ」 と言われたが、これがまた地方によって逆になってたりするし、その意味するところも違ってたりする。
要するに、「結構テキトー」ってのが良いところなんだな。うん。凄く好き。
そんなこんなで、家族全員でそれぞれシーサー作って来たぜ!カモーン!
「ゆんたく」 っていう沖縄語があって、「おしゃべり」って意味だそうだ。
泊まった宿は、夜に「ゆんたく」の時間があり、食堂に集まって、泡盛飲みながら「ゆんたく」したり、シーサーを作ったり、三線(サンシン)を弾かせて貰ったりなんてのがある。
もちろん参加は自由。
で、ウチらは、2日目の夜にシーサーを作り、3日目の夜は三線を弾いてみようかって計画していた訳さ。
じゃあ、シーサー作り。
完成された色~んなタイプのシーサーが飾ってあり、その中から自分が作りたいと思うシーサーを選ぶように言われる。
それを手本に作るって按配なので、造形のセンスに自信のない人でも安心して作れるぜと。
家族全員、思い思いのシーサーを選んだ。
俺が選んだお手本シーサーがこれ。
いいね~。ファイヤー!って感じでね。
俺はこのお手本シーサーを見て、魂を込めるべきは目と口だなと、即座に見抜いた。
そこで、捏ね上げて、まだ形になってない粘土の塊に、魂を込めて小指を第2関節までズブズブズブズブっと突っ込んで深い穴を空けた。
そして外側から指をOKサインのようにして絞り、首の位置を固定。
頭と胴体の比率を確定し、それぞれの造形に取り掛かった。
初めに空けた穴を活かして大きな口を作り、耳や目を入れて行く。
目に魂を込める前に胴体だ。
ん? そういえば・・・
シーサーのルーツを辿ると、エジプトのスフィンクス、シンガポールのマーライオン、日本の狛犬、そして沖縄のシーサーはみんな親戚だってのが分かるらしい。
あ、プジョーのロゴもそうだったっけかな?あれは違うか?
そんなことを思い出しながら胴体の形を整えて行き、全体的に概ね整ったところで、魂込めて開眼。
楊枝の後ろを使って瞳を入れた。 うん。よ~し。
宿のお兄さんが「おぉ、立体的で素晴らしいですね」と言ってくれた。
さらに、「でもお父さん、たてがみを入れるともっと良くなると思いますよ」 とアドバイス。
「でもこの段階からたてがみを後付けするのは、紙粘土三級以上の腕がないと難しいですね。
ちなみに僕は紙粘土2段なんですけどね」
などと軽口を叩いて去っていった。
フフフフ・・・ 級だか段だか知らねえが、俺の紙粘土捌きを見て驚くんじゃねえぜ・・・
俺はシーサーの腹から適量の粘土を摘み取り、左右のたてがみを作って顔に付けた。
ちょっとテキトーな感じが却って良い按配。
さっきのお兄さんがまたこっちにやってきた。
「お!たてがみ綺麗に付いてますね。お父さん、凄いです。紙粘土2級ですよ!」
そんなこんなで俺の作ったシーサー、色付け前の写真がこ~れだ。
はい、マーライオン的シーサー、『マー・シーサー』ね。 口から水出したいぜ。
お手本と全然違うじゃないかって突っ込みたい気持ちは分るけどね、
こういうのは心意気だけお手本にすればOKなのよ。
カミさんも娘も息子もそれぞれそれなりにいい感じに作り上げた。
カミさん作 両津勘吉系シーサー |
娘作 ちびトトロ系シーサー |
最初、到底やる気があるようには見えなかった息子だったが、実は結構気合が入っていたようだ。
気付いたら、なかなか凄いシーサーが。
息子作 お・・・お前、なんかスゲーな系シーサー |
我が家で一番造形のセンスが高いのは息子かも。
今日は形だけ作って乾燥。
明日は色付け。
なぬー! 明日は三線弾きたかったんだけど・・・
そしたら30分で色付けすれば、残り30分は三線できますよ。
ってことで翌日。
俺と娘は見事に30分で色付けを終えた。 こういうのも魂込めて、ささっとやっちゃうのが良いね。
俺の老眼チックな目付きが腹立つわ |
そして三線。
チューニング済みの三線を渡され、構え方、押さえ方、弾き方などのレクチャー。
楽譜のようなものを渡された。
練習曲、まずは『むすんでひらいて』、その後『泪そうそう』
もちろん初心者なので、単音でメロディーだけ弾くやつ。
しかし俺は楽譜を渡される前から、3本の弦の按配を確認し、お、これはイケる・・・ってことで、
いきなり3本の弦をフルに使って、ジミヘンの『Killing Floor』(YouTube) を弾きまくった。
すると宿のオーナー。
「お父さんには何も教えることはありません。ご自由に楽しんでください」
OK!楽しむぜベイベー!ラッケンローーー!
途中で息子も三線に参加してきたので、俺が左手だけでテレテレテレテレ・・・と音を鳴らす技を伝授してやった。(ハマリング&プリングオフの連続ね) ついでに右手は頭の上で、音とシンクロして舌をペロペロペロ~とやらなければいけない。うん。いけないのだ。(つまりジミヘン)
さらに、左手をネックの下の方から上に上げて行き(音は下がる)、アーミングのような効果を出す、かなり高度なテクニックも披露。
するとオーナー、「息子さんが暗黒面に堕ちて行きますよ・・・」
俺はベイダー卿かい!
突如俺のムードが大逆転して、ちょっとチューニングをいじってから、バッハの無伴奏チェロ組曲1番プレリュードを弾いてやったぜ。ベイベー。
同じくバッハ、『主よ人の望みの喜びよ』も弾いてやったぜ!カモーン!
そんなこんなしてたら、例のお兄さん、「お父さん、相当ギターやってましたね」
「いや、俺ギタリストだから」(いや、シロートだけど)
「僕も相当やってるんですけどね」
やっぱな~。ギタリストっぽい雰囲気は醸しだしてたんだよ。あの兄ちゃん。
しまいにゃ、オーナーが自分の三線(ヘビ革使ってるやつ)を俺に弾かせてくれた。
やっぱイイ楽器は鳴りが違うね~。
さて、話戻ってシーサー!
色付けして、さらに帰宅してから紙粘土用ニスを塗って仕上げたものを披露するぜ。
まずは俺の『マー・シーサー』
持ち帰る時に割れたたてがみはボンドで修復 |
ちゃんと肉球もあるんだぜ。
バックショットもイイ感じでしょ
次、カミさんの。
両さんみたいになっちゃったけど、これは雌シーサーね。いや、ブタじゃないよ。シーサーだよ。
安定感があってイイね。
娘が作ったのはトトロタイプシーサー。
口を開いてない方は雌シーサーなんだが、どうも口の線がひげのようになってしまい、おっさんシーサーになってしまった。
まあ、可愛くてイイじゃんか。
最後は息子の。
なん~だかスゲーな、おい。
宿の女将さんが言うにゃ、シーサーは作った人に似るんだってさ。
あぁ~、言われてみりゃそれぞれのキャラが出てるかもな。
これらのシーサーは、ウチの玄関に置かれて、家を守ってくれているぜ。
ちなみに、雄の口が開いてるのは、幸福を呼び込むためで、雌の口が閉じてるのは、呼び込んだ幸福を逃がさないとか、災いを寄せ付けないとかって意味があるそうだ。
これで我が家は安泰だぜ。
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